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「名刺交換」の後の一言で、相手がちょっとムッとしたのはなぜ?

「名刺交換」の後の一言で、相手がちょっとムッとしたのはなぜ?

「恋愛ベタさん」のための話し方カウンセリング【相談5】

ポジティブタイプのアラフォー女性・由紀。

婚活パーティで気になる男性を見つけ、フリータイムで名刺交換をしました。

でも、その後の会話がなぜかうまくいかなかったようで……。

■初対面の男性に、見た目の印象を伝えたら……

由紀は、もし結婚するのなら自分とは違うタイプの穏やかで落ち着いている、見た目は少々ポッチャリ体形の人がいいな~と考え中。

ある日、婚活パーティに参加し、見た目の雰囲気が〈かなりタイプの人!〉を見つけました。

自己紹介タイムが終わり、フリータイムへ。早速、仲良くなろうと彼に近づいていったけど……。

 

《会話内容》

 

由紀「先ほどはどうも~。もしよかったら名刺交換しませんか?」

男性「はい」(名刺を交換する、男性はマスコミ関係の名刺)

由紀「えーなんか意外。マスコミなんですね。全然そうゆうふうに見えないですね」

男性「え、なんで?」

由紀「すごく落ち着いていらっしゃるし、真面目そうに見えます」

男性「はぁ、そうですか」

由紀「そっちの業界って軽いようなイメージあるけど、全くそんな感じないですよ」

男性「……

■言葉に込める「自分の思い」と「相手の受け取り方」は同じではない

会話のやり取りが、思い通りにうまくいかない理由は、いたって単純です。

“相手が自分と異なる存在だから”なんです。

すなわち、「自分とは違う相手を知る」ことから会話をスタートさせればよいのです。由紀さんのやり取りを振り返りながら、ポイントを挙げていきます。

 

由紀「すごく落ち着いていらっしゃるし、真面目そうに見えます」

男性「はぁ、そうですか」

 

見た目の印象をそのまま話したにすぎなくても、相手の受け取り方はいろいろです。

見た目の印象が、自分の好きな、落ち着いてゆったりしたタイプだったので、由紀さんは、

「すごく落ち着いていらっしゃる」

と褒めるつもりもあって、こう言ったのでしょうが、相手の男性はどのように受けとったのでしょうか。

もし彼が、会うたびに多くの人から同じように言われているとすれば、内心〈またそれか〉と、うんざりした気分かもしれません。

「よく言われるんですけどね」

という返事で、「けどね」に含みが入っているとすれば、彼はこころよく思っていないと推測できます。

これまで言われていなかった場合は、彼から、

「え!? そう見えますか。もともと落ち着きがない方なんで、落ち着こうとしてたところなんです」

こんな言葉が発せられ、さらに、

「どんなところが落ち着いていると思ったんですか?」

と、質問されるかもしれません。まさか、

「わたしの好みのタイプなんです」

なんて答えるわけにもいきませんけどね。

相手の見た目の印象をいきなり発するのは、褒め言葉のつもりでも、やめておきましょう。

■彼が自分自身についてどう思っているか話してもらう

ここはひとまず、名刺を見ながら、

「マスコミの仕事をなさっているんですか」

と、確認します。

「ええ。といっても大手出版社の雑誌の企画編集を手伝ってるだけなんです。締め切りに追われてね。もともとのんびり型の私には向いてないんですよ」

「のんびり型だとお思いですか」

こう質問すると、

「テキパキやるタイプじゃないから」

と答えが返ってきて、彼の本心、例えば

〈回転よく仕事が処理できない自分〉

に、内心、コンプレックスを抱いているとも考えられます。となれば、

「すごく落ち着いている」

と言われるのは、嬉しくない筈です。

相手に話してもらえば、徐々に彼の内心もわかってきて、なにを気にしているかも理解できます。

■少しの会話の後、自分の感想を伝える

由紀さんが好む「ゆったり落ち着いている」のは、彼にとって引け目だとわかれば

「慌しい中でも落ち着いてことにあたれるって、かえって信頼されると思います」

こんなふうに、むしろ「長所では」と、指摘したうえで、

「わたしは落ち着きのある方って、好きです」

率直に自分の感じたことを伝えれば、

「そうですか」

てれながらも、彼は内心うれしく思うでしょう。

人はいろいろです。見た目の印象をいきなりネタとしてぶつけるのでなく、問いかけながら、相手を知るようにつとめるのが会話のコツです。結果として、相手にも、あなたを知ろうとする姿勢が生まれます。

 

「人は見た目が9割」などと言われます。とはいえ、見た目にその人のすべてが現れているとは限りません。誰だって、自分をよく見せたいと思い、背伸びをして、気取ったりするからです。

それに、隠しておきたい事情だってあります。

ですから、パッと見た目で相手をこうだと判断しないことです。相手の本当の姿がわからないまま別れてしまい、結局損をしてしまうのです。

また、問われたら、ありのままの自分を言葉で表現することです。見た目を飾りたててやり取りするのでは、気持ちのわかり合わない会話になり、人との繋がりは生まれません。

《今回のポイント》

・「自分の伝えたいこと」と「相手の受け取り方」は同じではない

・名刺交換の後、いきなり見た目をネタにしないこと

・相手の印象を伝えたいときは少しの会話の後で

連載 恋愛ベタさんのための話し方カウンセリング

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    ライタープロフィール

    福田健

    ふくだ だけし

    株式会社話し方研究所 会長。
    1961年中央大学法学部卒業後、大和運輸(現・ヤマト運輸)入社。1967年、言論科学研究所理事を経て、1983年に話し方研究所を設立。社団法人話し方能力向上協会 代表理事。
    従来のコミュニケーションの取り方が通用しなくなりつつある現代、年齢や価値観の相違がある人などとのコミュニケーションの取り方について研究している。
    著書に、『女性は「話し方」で9割変わる』 (経済界)など多数。

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