恋活、婚活で疲れた時に、読んで元気になるサプリ

男と女の「愛の違い」【男の愛編】

男と女の「愛の違い」【男の愛編】

“愛の快感”は幸せの最高級サプリ【第2回】

「男って、どうして○○なの!」そんなふうに感じたことはありませんか?

恋人との気持ちのすれ違いは、男女の「愛の違い」が関わっているかもしれません。

恋愛科学カウンセラーの荒牧佳代さんが解説します。

◆男性は女性より生きづらい生き物である

aramaki-02__男性と女性は考え方も生き方も別ですが、私が思う違いは、「時間の観念」です。

厚生労働省より発表された2012年の日本の平均寿命は、女性が86.41歳、男性が79.94歳。男性の平均寿命は女性より約6年も早いので、男性の性がいかに生きづらいのかがわかります。

 

では、なぜ生きづらいのか? 男性の性は、個人差はありますが、性欲からの飢えは常ですし、一旦満たされても渇きも早いので、欲求が鎮まることはありません。表向き、女性の性に関心がないようでも、オス(雄)という生き物である限り、男としての欲求は、心の奥深く静かに熱く脈打っています。このオス(雄)としての作用を施すのは、男性ホルモンの代表格である「テストステロン」です。

 

「テストステロン」は、男性を攻撃的にさせ、闘争心や意欲を駆り立てる男性の象徴と言えるホルモンです。性欲をアップさせ、筋肉隆々の肉体をつくる働きを施す作用もあります。また、仕事で成功している男性、社会的地位が高い男性は、「テストステロン」が高い傾向にあることも行動学でわかっています。

 

ですが、実は「テストステロン」は、男性にとってハンディキャップなのです。

(※ただし、50歳以降の性ホルモンの減少は逆に様々な体調不良の元となります。参考文献:熊本悦明著『男はなぜ女より短命か?』実業之日本社)

◆男性に試練をつきつける男性ホルモン「テストステロン」

男性にとって「テストステロン」の威力は簡単にコントロールできるものでもなく、人間のような文明社会では場合によってはストレスとなります。

 

特に、性ホルモンが活発化する思春期の頃から、「テストステロン」による負荷は顕著になり、本人が望まずともカッと短気になって暴力を振るいがちになったり、本能の赴くまま性衝動に走り、後悔するハメに陥ったりします。

 

先天的にテストステロンの数値が高い男性は、暴走をコントロールできるようにならないと、生き辛くなるばかりか、自分の真の強さを発揮できないまま人生を送ることになります。

つまり、【「テストステロン」の暴走を自分でコントロールできる余裕ある男性】こそ、真の男としての魅力を発揮できるカッコ良い男になれるということです。

 

テストステロンの手なずけは、男性にとって一生かける試練です。男性が女性との恋愛で意見がぶつかりケンカしてしまうのは、男性の何でも勝負事として考えてしまう性質が元となって起きると言っても過言ではありません。

 

ですが、男性も悪気はないのです。なぜならそれが自然な感情だからです。

◆男性は“愛”を感じにくい生き物である

男性は常に勝ち負けにこだわる性なだけに、生き方も「シングル(独身)」が基本形です。女性に対しても男としての快感を追求する「興奮」や疲れたカラダを休めるための「癒し」を求めても、“愛”が何たるか?を感じにくいところがあります。男性は遺伝子の綿密なる策略にはまり、性ホルモンという男女を分かつ罪深き脳内麻薬の威力で、馬車馬のように働き己を極めます。また、趣味に没頭してストレスを発散させ、より多くの女性に生殖のための種をばらまくだけで、ともすれば愛を感じることなく人生に満足し、自尊心が満たされてしまうのです。

 

もっとも、男性としては、それこそ「男の人生」と言い切る方もいらっしゃるでしょう。“愛”を感じて安定などしたら、生き急ぐ人生を足止めされてしまいます。実際、テストステロンは常に人を闘争モードにさせ、ドーパミンを大量に分泌させますが、皮肉なことに恋人との仲が深まり、鎮静系のセロトニンが分泌され精神が安定して恋人との“愛”が深まるほど牙を抜かれた獣のようにおとなしくなってしまい、オスとしての勇ましさも成りを潜めてしまいます。

◆前に進みたい自分と“愛”を大切にしたい自分との葛藤

男性はいつも己のオスとしての性(サガ)を貫きたい自分と女性との“愛”の間にはさまり葛藤します。「男として安定したままで前に進まなくていいんだろうか?」と。中には女性との“愛”を大切にしたいあまり、自我を押し殺してまで女性からの要望に応えようとする男性もいます。ですが、それもつき合いはじめのときめきが持続するラブラブ期の頃までのお話。男性にとって女性への要望に応えるのも「限界」があります。

 

「限界」を感じた男性は、逃げるかケンカをするかのどちらかの行動に移し、女性に不満を訴えます。それでは、なぜ「限界」があるのか? それは、テストステロンの精神作用には、「プライベートに関わられるのをイヤがる」いわば縄張り意識をもたせる作用があるからです。

 

よって、男女は互いの性質を理解し合って譲歩できるところは譲歩し、思いやりを持たなければ一緒に住むことさえままならない……いえ、はっきり言うと「一緒に住むことはできない」のです。

◆男性は社会への大きな“愛”で女性に“愛”を還元する

では、女性と一緒に住むことがままならない男性には“愛”がないのか?といえば、そうではありません。

人間は近代技術を磨き、物質を生み、生活に豊かさを与え、文明を栄えさせてきた高等な動物です。特に男性はいつの世もオスとしてのパワフルな力で時代を切り開いてきました。歴史的に名を刻むほどの爆発的な力を持つ人物の多くは男性です。ハンディキャップとして男性に負荷をかけたテストステロンは、競争でもまれるほどその威力を発揮するからです。

 

つまり、社会的な大きな愛を配るという意味では、男性の性質にうまく適合するのです。男女の能力差が無くなってきていると言われている現代でも、ビジネスでの競争力、持続力、集中力、観察力、空間能力などでは女性の性が敵わないところがあります。

科学の世界でよく言われていることですが、良い悪いではなく、適合する・しないがあるということです。

 

男性は社会に愛を配り、資質を高め、その資質の高さで女性や子どもに“愛”を還元しているのです。

~まとめ~

性質的に“愛”を感じにくい男性は、女性とのコミュニケーションを通じて“愛”がなんたるか?を学ぶ必要があります。

 

女性は男性が己の性との葛藤の中、社会や女性と向き合い“愛”を学ぼうとする姿に男の“愛”が何たるか?を学ぶ必要があります。

 

男女の人を愛する気持ちは皆同じ。ただ、愛の感じ方や表現の仕方が違うだけです。違いがわかれば、相手を求め期待する気持ちも同じだということがわかり、互いを敬う思い遣りも生まれるでしょう。

 

次回も引き続き、男女の愛のカタチやすれ違いを主にお伝えしていこうと思います。

 

※参考文献:テレサ・L.クレンショー著『愛は脳内物質が決める』(講談社)

連載 結婚観

関連する投稿

    ライタープロフィール

    荒牧佳代

    あらまき かよ

    恋愛科学研究所 所長。
    株式会社Kスタジオ 代表取締役。
    恋愛科学カウンセラー。医療アナリスト。ビジュアルデザイナー。
    脳内ホルモンと個人の性格や行動を関連させ、恋愛、結婚、会社経営など、さまざまなテーマを分析。コラム執筆、セミナーなどを行う。
    『荒牧佳代オフィシャルブログ』

    http://ameblo.jp/yumacute/

    恋サプリ新着記事一覧
    • IBJグループの結婚相手照会サービス「ツヴァイ」

    • 恋愛力の強みと弱みを数値化

    • 希望条件入力で、お相手候補のプロフィールを送付

    • 友だち登録で、婚活に役立つお得な情報をお届け

    恋サプリの処方箋 一覧
    恋サプリライター一覧