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意中の人を振り向かす、和泉式部が願いを託した「貴船神社(京都府)」

意中の人を振り向かす、和泉式部が願いを託した「貴船神社(京都府)」

理想の恋と人生が掴める 厳選「聖地・パワースポット」【第6回】

平安時代の貴公子といえば在原業平、恋愛上手な貴女といえば和泉式部。男性を思い通りに虜にした和泉式部は、最後に選んだ夫を振り向かせるため、縁結び効果絶大の聖地 貴船神社に願掛けをしました。

■源氏物語 光源氏の女性版 和泉式部が頼った貴船神社

「肩肘を張らず、心を許し綴った言葉にさえ、才能を放つ。ありふれた言葉に、気品や美しさが現れている」と、紫式部に賞賛された和泉式部。恋愛において彼女の才能と言葉は花開き、橘氏の血を継ぐ橘道貞を夫とした後、天皇の皇子 為尊親王を魅了し、為尊親王の死後は弟である敦道親王との熱愛へと発展しました。敦道親王と死別後は、藤原道長から厚く信頼されている藤原保昌と再婚。

 

その藤原保昌は、和泉式部の魅力をもってしても一筋縄ではいかない男性で、和泉式部は、平安時代、縁結びの聖地として人気を集めた貴船神社の神力にあやかることとなります。

■貴船神社の縁結びの神 イワナガヒメに愛される3つの秘訣

貴船神社 結社の祭神はイワナガヒメ。イワナガヒメは、このコラムの第4回で紹介した「井手神社」の祭神、美・恋愛・出産・繁栄の女神 コノハナサクヤヒメの姉。古事記では、妹のコノハナサクハヒメは美しく、姉のイワナガヒメは醜いと綴られています。コノハナサクハヒメとイワナガヒメは、伊勢神宮の祭神アマテラスから国治めの命令を受けたニニギと結婚しましたが、この話が、貴船神社の縁起へ繋がっています。

 

ニニギは、はじめコノハナサクハヒメに出逢い求婚しましたが、「結婚については、父神であるオオヤマツミにお伺いをしてください」と伝えられ、オオヤマツミに意志を伝え、判断を尋ねることとなります。結果、オオヤマツミは快諾し、コノハナサクハヒメに嫁入り道具を多く持たせ、送り出しました。その際、姉のイワナガヒメも一緒に嫁がせたのですが、これが、ニニギが国治めをするに相応しい器の持ち主か、娘を託す真の相手かを試す審判の議と思いもせず、ニニギはたしなめられることとなります。容姿が醜いという理由でニニギはイワナガヒメと共に歩む道を捨て、コノハナサクハヒメのみを愛することにしたのです。

 

「イワナガヒメは、あなたとあなたの子孫に末永い命を、どのような境遇においても力強く生きる力を授ける女神。コノハナサクヤヒメは、誰もが目を見張る繁栄を掴む力を与え、真実の愛と、愛の尊さに気づかせてくれる女神です。イワナガヒメとコノハナサクヤヒメが共にいれば、あなたはこの国を治めるに相応しい王となり使命を全うできるでしょうに、一緒に嫁がせた意図、真意に気づくことができなかったのですね。アマテラスからの国治めの命を達成するには、器を磨く必要があるでしょう。私はあなたに試練を与えます。」

 

古事記に記された、オオヤマツミがニニギに伝えた言葉を紐解くと、このような解釈になります。こうしてニニギのもとを離れたイワナガヒメは、貴船神社で縁結びの神として生きる道を選びました。よって、結社では、下記3つにあてはまる人が加護を得ることができます。

 

・人、異性を見る目がある人

・外面、見かけに惑わされること無く本質を見抜き大事にできる人

・苦い経験を糧にし、周囲の幸せを願い応援できる人

 

縁結びの効果を感じることができない場合は、

・イワナガヒメのお眼鏡にかなうまで器を磨く必要がある

・縁を願う相手と、結ばれるべき人が異なる(相応しい人を探しましょう)

・結ばれたとしても悲しい結末になる(心が傷つく道をあなたには与えません)

 

というサインを示しています。イワナガヒメからの神託と考えてください。

 

どの神様も共通し、神様自身のことを理解してくれる、知ろうとする人(礼儀がある人)に心を開きます。古典ゆかりの聖地は特に古事記を一度は読み、神様の生き方や性格、想いを学び、訪れるといいでしょう。偉人ゆかりの地も同様、彼らの生き方を学び、足を運びましょう。これは、聖地の神様や偉人が応援したいと思う人の共通点の1つ。なお、おすすめの古事記の本はこちら。参考にしてくださいね。

 

参考:名著をマンガで! 古事記(著者:太安万侶 画:みのおひなせ 発行:学研パブリッシング)

■和泉式部の加護を得る御手洗川

和泉式部は、貴船神社に参拝し、御手洗川で飛ぶ蛍をみて、縁結びの和歌を神様に託しました。

「ものおもへば 沢の蛍も わが身より あくがれいづる 魂かとぞみる」

(愛する人との今を真剣に考え、見つめ直しています。清い水を求めてふわふわと輝く蛍は、私が愛する人を慕い求め、さまよっている様子そのもの。私はあの人を照らし、あの人のもとで生き、真珠のように可憐な存在でいることができるでしょうか。)

 

小野小町のように「言葉で男性を骨抜きにする才女」(参考:第3回 小野小町の力で愛を貫き浮気に勝つ「随心院(京都府)」)、和歌で異性の心を掴む女性として誉れ高い和泉式部。この和歌は、和泉式部と共に彰子に仕えた伊勢大輔の祖父、伊勢神宮祭主 大中臣能宣朝臣の和歌「御垣守 衛士のたく火の 夜はもえ 晝は消えつつ ものをこそ思へ」を意識し、作られたものでしょう。

 

また、和泉式部を主人公とした恋愛物語「和泉式部日記」には、想いを語る言葉として「人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける(紀貫之)」が記されています。この和歌は、第2回 復縁・再会を叶える「長谷寺」ゆかりの和歌であり「御垣守」と同じく百人一首の選歌。御手洗川でこの2つの和歌を心の中でつぶやくと、和泉式部の加護に恵まれるでしょう。

 

和泉式部は在原業平を主人公とする伊勢物語や古今和歌集など、古典の恋愛の言葉と知恵を温故知新に自分の言葉にとりいれ、恋愛に生かしました。古典を愛することは、恋愛上手、聖地から愛される秘訣に違いありません。

■貴船神社ゆかりの偉人・和泉式部の生き方と言葉をライフデザインに生かす

愛する人から、ほかの女性(以前おつきあいしていた方)へ送る和歌の代作依頼をされた和泉式部は、引き受け、絶賛させる和歌を作り、かつ、絶妙な嫉妬をあらわす歌を愛する人へ送り、さらに彼を魅了しました。

 

・意中の人の過去の恋愛への接し方

・過去の恋愛、恋愛相手を含め、丸ごと相手を愛せるかどうか

 

この2つを見つめ直すことで、あなたの生き方と理想の恋愛がより鮮明になるでしょう。千代に八千代に、イワナガヒメの末永い加護に恵まれますように。

 

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    ライタープロフィール

    大濵彩花

    ORDERMADE LIFE DESIGN 代表。松山大学・経営学部卒業後、トレンダーズ(株)女性起業塾 起業・キャリアプランナーとして女性の生き方・働き方を支援。経営陣選出 全社表彰制度MVP・新人MVP受賞。その後、慶応大学院 政策・メディア研究科 社会イノベータコースで学び、独立。古典・神道・伝統を温故知新に啓蒙する活動(クールジャパン事業採択)を展開。生き方、仕事、恋愛などのカウンセリングも行っている。

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