「ギャップ萌え」は最早常識。　ゲイン・ロス効果

知ってるだけで恋愛を有利に進められる！？　いまから始める心理的アプローチ【第７話】

男女ともに、異性のギャップには弱いもの。「ギャップ萌え」の仕組みを知れば、気になる人からの好感度も上がるかもしれません。

「ギャップ萌え」は恋愛の王道です。

よいことをするにあたって、最初から印象がよい人よりも、最初の印象がよくない人の方がより好かれるという研究結果もあります。これをゲイン・ロス効果といいますが、恋愛に活用しやすいテクニックの1つです。

ギャップ萌えって何？　そのメカニズムは

テレビやインターネットを見ていると、「ギャップ萌え」という言葉を目にします。大体の人は「普段の性格からは思いもよらない長所やかわいらしい欠点があること」という意味で使っています。

今回はその「ギャップ萌え」の仕組みと活用法に迫りたいと思います。

一時期、「ツンデレ」という言葉が流行った時期がありました。普段はクールでつれない相手が、心を許した人にだけ甘えたり笑いかけたりする、という属性のことですが、これもギャップ萌えの一つですね。

人間は「予想外」を強く記憶する！

人は大体、他人を見るときに心の中で性格のカテゴリ分けしています。うちのお父さんは頑固者、赤ちゃんはかわいい子ども、トラは怖い生き物、バイキンマンはいじわるキャラ……など、人だけにとどまらず、生き物やキャラクターにも分類は行われます。

人は、他人と接するとき「頑固者」「かわいい」「怖い」などのフィルターを通し、予め相手の性格を予想した上で対応を変えます。頑固者のお父さんには緊張して話しかけたり、

赤ちゃんに対しては笑顔であやしたり……人は大体、相手の性格の予想に基づいたコミュニケーションをとるのです。

しかし予想外の一面を見たとき、予想した性格とのギャップが生まれます。「頑固者のお父さんが実は甘党」「動物園で人に甘えまくるトラ」など、対象が自分の抱いたイメと違うことをしたとき、頭は衝撃を受け、より強く印象に残りがちなのです。これを「ゲイン・ロス効果」といいます。

「素直でかわいい子」よりもモテる！？

前項でも説明しましたが、人間は他人の意外な一面を見ると、その一面を強く記憶しやすいといった傾向があります。

それを踏まえて、突然ですがクイズです。次の2名の女性のうち、よりモテるのはどちらだと思いますか？

１．愛嬌があり、友達も多いＡさん

２．もの静かで暗いと言われているＢさん

どうですか？　このクイズではＡさんを選ぶ人が多いのではないでしょうか。確かに、普通だったらＡさんの方がモテる印象がありますよね。明るい性格は男女関係なく好かれるものです。

しかし、ゲイン・ロス効果を遣えば人気が逆転することもありえます。

ある実験では「よい評価の人がよい評価のままでいる」よりも「悪い評価だった人がよい評価を得る」方が、好意的な印象を得られるという結果になりました。

わかりやすく言うと、いい子（Ａさん）が人助けをするよりも、取り立てていいことをする印象のない人（=Ｂさん）が人助けをした方が、印象に強く残りモテやすくなるということです。

一時期「ツンデレ」が流行りましたが、これもゲイン・ロス効果で成功した例ですね。

些細なことでも……ゲイン・ロス効果を発揮する方法

「でも、どうやってギャップを作ればいいの？」と思う人がいるかもしれません。

前項のような大きなイメージチェンジは狙って成功させるのが難しいもの。ギャップといえど、狙うなら小さなものでいいのです。

例えば、普段はおっとりしていて女性らしいと言われる女性の場合。気になる異性と一緒に遊びに行くときにははしゃいだり、「楽しい」気持ちを全面に出すのがいいでしょう。普段はさっぱりしていて格好よく見える女性は料理がうまいなど家庭的な一面を見せるのがいいかもしれません。

大事なのは「気になる人の印象に残ること」「その印象はプラスのものであること」です。

気になる人がどのような子が好きかを事前にリサーチした上で、ギャップを狙ってもいいですね。

以上、今回はゲイン・ロス効果を紹介しました。ギャップ萌えで気になる人の心を掴んでしまいましょう！