デート前に予習したい、レディのお食事マナー（洋食編）

気品あふれる「淑女」になれる花嫁教室【第７回】

デートといえば、お食事がつきものですね。楽しくいただくのがいちばんですが、お互いに心地よく過ごすための気遣いも大切です。基本的なマナーに加え、美しく見える振る舞いをおさえておきましょう。

■待ち合わせ場所では「会えてうれしい！」を表現して

待ち合わせ場所には、約束の時間の２～３分前には到着しましょう。いきなり待ち合わせ場所に向かうのではなく、直前にお化粧室に寄って、メイクやヘアをチェックしてから向かいます。できれば、デパートのパウダールームなど、ゆっくりとお直しができる場所を選ぶといいですね。

彼よりも早く待ち合わせ場所に着いたら、しゃんとした姿勢で待ちましょう。時間つぶしにスマートフォンを見たりせず、待つことに専念します。彼の姿を見つけたら、とびきりの笑顔で合図。首をかしげて、顔の近くで小さく手をふると、キュートな印象です。小走りに駆け寄って「会えることが楽しみで仕方がなかったの」という思いを表現してください。

■レストラン入店時の振る舞い

レストランに入店したら、入口で上着（コートなど）を脱ぎます。一般的なマナーとしては、一度男性に上着を渡し、男性の手からクロークのスタッフに渡します。とはいえ、エスコートに慣れていない男性もいますので、あまり神経質にならず、お店の人の誘導に任せれば大丈夫です。

店内は、お店の人、女性、男性の順に歩きます。女性は上座に誘導されますので、案内された席に座りましょう。

着席時、お店の方が椅子をひいてくださるので、テーブルと自分の身体とがこぶしひとつ分くらいになる位置に立ちます。感覚としては「なるべくテーブルの近く」「セッティングされたお皿の正面」と覚えてください。座るときには、お店の人の動きを気にしてちらちらと後ろを見たりせず、前を向いたまま優雅に座りましょう。

サービスをしてくださるお店の人にも、感謝の気持ちを伝えてください。椅子をひいてくださったら、「ありがとうございます。」と、御礼の言葉を忘れずに。お食事中も、お水をつぎ足してくださるなど、心遣いをいただいたら、そのつど、御礼を伝えるのが淑女のマナーです。

■美人に見える、ナプキンの使い方

知っているつもりでも、その場になると迷ってしまうのがナプキンの扱いです。スマートに使えるよう、基本マナーをおさえてきましょう。

【ナプキンを広げるタイミング】

ナプキンは、ドリンクをオーダーした後、食前酒が運ばれてくるタイミングをみはからって手にとります。わしづかみにせず、優雅につまむようにして手にとったら、膝の上に広げましょう。主賓や上司が同席する際は、目上の方が広げた後に広げます。

ナプキンの裏側（縫い目が折り返してあるほう）を中にして、二つ折りにしたら、輪になっている方を手前にして、膝の上にかけます。

【口もとをふく】

ナプキンの裏側に口もとをあて、軽くおさえるようにしてふきます。膝に戻すときには、汚れた面が内側になるようにします。ナプキンを汚してはいけないからと、自分のハンカチやティッシュでふくのはNG。「お店のナプキンは汚いのでつかえない」という意味になってしまいます。

【中座をするときには】

なるべく中座をしないことがベターですが、やむを得ないときは、目の前のお皿の料理を食べ終えてから席を立ちます。ナプキンは、軽くたたんで椅子の座面に置きます。背もたれにはかけないようにしましょう。

【食事を終えたら】

軽くたたんで、ナプキンをテーブルの上に置きます。きっちり端を合わせてたたむと「食事に満足できなかった」というサインになってしまいます。汚れた面が見えないようにして、軽くたためばOKです。

■こんなときどうしましょう？　テーブルマナーのSOS

【サラダの葉が大きすぎて、食べにくい】

葉野菜はナイフを入れると風味がおちます。ナイフとフォークをつかって、折りたたむようにしていただきましょう。ハムやカルパッチョが添えられていたら、野菜を巻いて食べてもOKです。ぽろぽろと野菜がこぼれず、美しくいただくことができます。

【スープが最後まですくえない】

スープが少なくなってきたら、器を傾けてスプーンですくいとりましょう。テーブルマナーは国や文化により少しずつ違います。すくえなくなったら無理をせずそこで食べ終える、という方式もあります。残ったスープをパンでぬぐうようにしていただくのは、やめましょう。

【コースの途中で、お腹がいっぱいになってしまった】

無理をしてまで食べる必要はありません。お皿の上にナイフとフォークをそろえて置き、食事終了のサインにすれば、給仕の方はわかってくださいます。お皿を下げていただくときには「とても美味しかったのですが、お腹がいっぱいになってしまいました。残してしまってごめんなさい。」と、ひとこと添えるとよいでしょう。

【最難関スイーツ、ミルフィーユをキレイに食べるには？】

クリームとパイ生地を何層にも重ねたミルフィーユ。美味しいけれど、パイ生地がつぶれ、クリームがはみだし、食べるのが難しい！という声も。見苦しくならず、キレイに食べられるコツをお伝えします。

ミルフィーユの上に、いちごなどのデコレーションがある場合、先にいただいてしまいましょう。デコレーションを外したら、クリームとパイの層になった部分が上になるように倒します。ステーキを切る要領で、左端をフォークでおさえ、そのわきに上からナイフをいれます。小さく切ればくずれませんので、そのままフォークに差していただきましょう。

次回は、知っているようで知らない、和食のマナーについてお伝えします。お楽しみに。