女性が年上か年下で恋愛の形が変わる ~年の差カップルについて~

今回も引き続きスポーツ心理学の専門家である専修大学教授の佐藤雅幸先生から、錦織圭選手はじめ、一流アスリートに必要な「心理的能力」についてうかがいます。
スポーツ選手が、試合場面で実力を発揮するために必要な心理的能力は「心理的競技能力診断検査(DIPCA)」で測定することができます。
この検査で測定される因子には
・競技意欲(忍耐力、闘争心、自己実現意欲、勝利意欲)
・精神の安定・集中(自己コントロール能力、リラックス能力、集中力)
・自信(自信、決断力)
・作戦能力(予測力、判断力)
・協調性(協調性)
などがあります。
これらの項目を、スポーツ選手はいわゆる「メンタルトレーニング」で強化していく必要があるわけですが、ひとくちに「メンタル」と言っても、内容は多岐に渡ります。中には、「こんなことまで必要なのか」と思われるような項目もあります。
例えば「協調性」などは、スポーツ選手には必要ないと思われがちですが、それは大間違い。
昔は個人競技の選手は協調性がなくて、集団競技の選手は協調性が必要と言われていましたが、今や個人競技であっても協調性が必要になっています。
なぜなら、トップに行くには自分一人の力では絶対に無理で、コーチやトレーナーなどさまざまなスタッフとチームを組んでサポートしてもらわなければなりません。人との協力関係がとれない選手は、どんなに技術や体力面で能力があろうと、いずれ落ちるのは目に見えています。
ちなみに、協調性とは少し違うかもしれませんが、伸びていく選手には「教えられ上手」な人も多く見られます。
ある選手が、このチームのコーチは僕には教えてくれないことも、あの選手には教えている。えこひいきだ、と僕にと訴えてきたことがあります。
そこでどんな感じなのか、練習の場面を見ていると、確かにその選手には声をかける回数が少なく、もう1人のほうには声をかけている。
でも、その理由は見ているとはっきりわかるんです。
声をかけてもらえる選手は、ものすごく一生懸命。
一方、不満を言っていた彼は、何か言われるとものすごくふてくされるのです。
世の中には教え方の上手なコーチや指導者はたくさんいます。
しかし、教えられる側にも上手い下手があり、教えられ方の上手な選手のほうが当然、伸びていきます。
元気だから、正直だから、真面目だから、この選手を伸ばしてやろう、そう思われないと声をかけてもらえません。
どんなに才能があるスポーツ選手であろうと、明るくて、人の言うことを聞く姿勢があるということが必要なのだということです。
スポーツ選手にとって、「自信」は欠かせないものであり、メンタルトレーニングの大きな目標の1つでもあります。
自信があるから決断もできるということで、自信と決断力は切り離せない関係にあります。
しかし、現実には、
「どっちに打てばいいんだろう。こっちかな? あっちかな?」
などと迷うことも多いもの。
その場合は、失敗するかどうかではなく、とにかくやることだけに集中して、結果が出たら修正すると考えることが基本です。
考えながら動くことはリスクを伴います。
ネガティブなキーワードが頭の中に浮かんだり、セルフトークと言って、「ダブるぞ、ダブるぞ」などと言いながらやってみたりするとほとんどその通りになります。
一度こうするという決断し、スイッチが押されたら、あとは考えないこと。思考は使わず行動だけを行なうという訓練を積み重ねることも大切です。
冒頭にご紹介した項目はどれも、スポーツの場面で活きることとして設定されたものなのですが、一般社会にもあてはまること多いのではないでしょうか。
心はエネルギーに直結します。スポーツ選手以外の人たちにとっても、これからの人生を生きていくうえで、メンタルを鍛えることがとても役立つのは間違いありません。
ただし、あまりメンタルに興味を持ちすぎるのも禁物です。
今はとにかくメンタルを鍛えれば勝てるという考えが強く、肉体への意識が疎かになる傾向があります。
もちろん、スポーツ選手の場合、競技レベルが高くなればなるほど、心をいかにコントロールするかということが重要になってきます。
でも、心をコントロールして最大限のパフォーマンスをするのに必要なのは強靭な体力。身体的な部分のトレーニングを疎かにして、頭だけ、思考だけが動いていても身体はけして動きません。
これは一般の人にも同じことが言えると思います。
どんなにメンタルを鍛えても身体が置き去りだと、感受性が鈍り、頭でっかちになるだけです。これでは、かえって身動きが取れなくなってしまいます。
例えば、お坊さんは修行をすることで精神を鍛え、さまざまなことに対する「気づき」を促します。
しかし修行で最初に何をするかというと、「身体」の行なのです。これはいたずらに考えることをやめ、頭を空にして身体を追いつめることで、感性が研ぎすまされていくからなんですね。
ですから、心を鍛えたいというとき、最初は身体を鍛えることをおすすめします。
いろいろ考えて、何もできなくなっているという人は、まずただひたすら走ったり、歩いたり、腹筋など、できることから始めてみましょう。
最初は苦しくて、「なんでこんなことをしなくちゃならないのか」と思うかもしれませんが、そのうち頭が空になり、終わったときにはスッキリしているはずです。
よけいなことを考えず、無心になって動くことを覚えたら、それだけで、これからのあなたの行動や考えに変化が現れるかもしれません。
一流アスリートのメンタルトレーニングから学ぶライフデザインの描き方【後編】
ライタープロフィール
佐藤雅幸
さとうまさゆき
82年日本体育大学大学院体育学科研究科修士課程修了。専修大学教授(スポーツ心理学)、同大学スポーツ研究所所 長。同大学女子テニス部の監督を務め、92年は王座優勝を果たした。現在は同女子テニス部統括。1994には、長期在外研究員としてカロリンスカ研究所 (スウェーデン)に留学した。 松岡修造氏が主宰する「修造チャレンジ」におけるメンタルサポートの責任者としてとして活躍中。『起きあがりことば』(朝日出版)、『人はなぜ、負けパターンにはまるのか』(ダイヤモンド社)など著書多数。
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