女性が年上か年下で恋愛の形が変わる ~年の差カップルについて~

明治安田生活福祉研究所主席研究員の森義博さんが「20~40代の恋愛と結婚」をテーマとした調査結果から、恋愛や婚活の実態に迫る「データ婚活」後編。恋人がいる人、結婚している人は、どこで出会ったのでしょうか? そして気になる婚活の成功率は……?
実際に恋人や配偶者がいる人は、どういうつながりで出会ったのでしょうか。
20~30代の未婚・既婚両方の男女を調査した結果を見ていきましょう。
まずは男性から。
交際経験のある20~30代の未婚男性の恋人との出会いは、多い順に
「学生時代(クラス・サークルなど)」
「友人の紹介」
「同じ職場」など。
また、20代、30代とも、10%前後がフェイスブックなど「SNS」をきっかけにしていました。これは注目ポイントといえるでしょう。
なお、
「コンパ・合コン」
「街角・旅先」
の項目では、20代よりも30代が上回っていました。
さらに20・30代で結婚した既婚者に、配偶者との出会いのきっかけについて訊いてみました。
もっとも多いのが「同じ職場」で、
次いで「友人の紹介」となっており、
恋人との出会いのときほど「学生時代」は、相対的に多くないのが特徴的です。
また、
「職場の上司・同僚などの紹介」、
「仕事上の取引先」、
「お見合い」、
「会員制の結婚相手紹介所」、
「親や親戚の紹介」、
がきっかけになったというケースも、それぞれ3~5%程度ありました。
さらに注目なのが、30代で結婚した男性の5.4%が「婚活サイト」をきっかけにしているという点。
「SNS」を含め、インターネットを介した結婚が、今後も増えていくことが考えられますね。
では女性の場合はどうでしょうか。
20~30代の未婚女性の恋人との出会いは、
男性の場合より「同じ職場」のケースが多く、特に30代では3割弱が「同じ職場」と答えています。
また、男性に比べて、
「職場の上司・同僚などの紹介」、
「仕事上の取引先」
といった仕事がらみの出会いが多いという点も興味深いところです。
30代に限定すると、約10%がフェイスブックなど、「SNS」をきっかけにしていると回答。「婚活パーティー」「婚活サイト」もそれぞれ3.4%と、男性の場合と比べても多い傾向にあるのが特徴といえるでしょう。
次は20・30代女性の既婚者のケースです。
配偶者との出会いは、恋人の場合と同様に「同じ職場」が最多で、20代で結婚した女性では約3割を占めました。
30代では、
「趣味やスポーツのサークル」、
「会員制の結婚相手紹介所」、
「婚活サイト」、
が20代より高くなっており、積極的に出会いを求める行動が結婚につながっているといえそうです。
未婚の人たちは、どれくらい婚活をしているのでしょうか。
20~40代の未婚男女に、結婚のために利用したり行ったりしたこと(婚活)があるかどうかを訊ねたところ、
男性は
20代で22.9%、
30代で30.3%、
40代で40.4%
なのに対し、
女性は
20代で39.9%、
30代で56.1%、
40代で44.2%と、
いずれの年代も、男性より女性の婚活経験が多いという結果になっています。
特に多いのが30代で、男性の3人の1人、女性では半数強で婚活経験がありました。
ただ、年齢が上がるにつれ婚活経験の有無が上がってくる男性に対し、女性は30代をピークに、40代では低下している点が大きな違いといえます。
前回もお伝えしたように、女性の「結婚したい」割合は、30代で73.2%なのが40代では57.7%と大きく低下しています。
さらに、直近1年の婚活経験の調査では、女性は30代で29.4%だったのが、40代では5.8%と、こちらも著しい低下が見られます。
30代で積極的に婚活した結果、ゴールインを迎える女性が多いことも一因なのでしょうが、女性は40代になると婚活に積極的ではなくなる傾向があるようです。
ただ、ひとくちに婚活といっても、その内容はさまざまです。
どのような婚活をしているのか、20~40代の未婚男女にその内容を訊いたところ、回答が多かったのは、
「友人などに異性の紹介を依頼」、
「合コン」、
「婚活パーティー」、
などへの参加でした。
20代では、「友人などに異性の紹介を依頼する」「合コン」が中心ですが、
30代になると、「婚活パーティー」や「婚活サイト」、「結婚相談所」、「結婚相手紹介サービス」などの利用が増えてきます。
また20~30代では「街コン」に参加するケースも多く見られます。
40代では「お見合い」「親や親戚、上司などに異性の紹介を依頼」などが増加。
なかでも「お見合い」は40代女性の5人に1人が経験しています。
さらに直近1年に婚活を行った人に、その内容を訊いた調査では、
20代の男女の6人に1人が街ぐるみで開催される合コン「街コン」に参加するなど、若い世代を中心に「婚活居酒屋・婚活カフェ」「自治体主催の婚活イベント」といった新しいスタイルの婚活も利用されていることがわかります。
このコラムを読んでいる方の一番の関心は「婚活って、本当に結婚につながるのか?」ということではないでしょうか。
今回の調査で婚活経験のある既婚者に「婚活は現実の結婚につながったか」を訊いてみると、
男性27.9%、
女性24.9%と、
4人に1人が婚活で出会った人と結婚しているという結果が出ました。
さらに、「婚活で出会った人ではないが、婚活経験が結婚につながった」と回答した人(男性12.6%、女性15.4%)も含めると、
婚活経験のある4割の人が、婚活が実際の結婚に何らかの効果をもたらしたと考えていることがわかりました。
直接的に結婚相手と出会えるかどうかはともかく、
婚活は、いろいろな人と出会い、自分らしさを磨き、自分をアピールする方法を学ぶよい機会にもなります。
そこで人間的な魅力を高めることができれば、それが結婚の近道になることもあるのかもしれませんね。
※この調査は、全国の20~49歳の男女3,616人を対象に、2014年3月21日~3月24日に行ったものです。
●埼玉県、未婚者を応援するライフデザイン支援講座開講
http://www.pref.saitama.lg.jp/news/page/news140822-01.html
●婚活は無駄じゃない。4割が結婚につながった!「データで見る婚活」後編/ライタープロフィール
森 義博
もりよしひろ
株式会社明治安田生活福祉研究所主席研究員。
少子高齢社会におけるライフランニングを中心に研究。確定拠出年金(日本版401k)の加入者向けセミナーなどの講師も務める。
アンケート調査についての詳細は、明治安田生活福祉研究所のホームページを参照。http://www.myilw.co.jp/life/enquete/index.html
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