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一流アスリートのメンタルトレーニングから学ぶライフデザインの描き方【前編】

一流アスリートのメンタルトレーニングから学ぶライフデザインの描き方【前編】

男と女のライフデザイン講座【第13回】

今回は、スポーツ心理学の専門家であり、男子テニスの錦織圭選手も参加した強化キャンプ「修造チャレンジ」のコーチングスタッフを務める専修大学教授の佐藤雅幸先生です。アスリートのメンタルトレーニングから、自分の人生を描くためのヒントをつかみましょう。

■世界一になるには、「居心地の悪さ」の経験も重要

life14_01こんにちは、専修大学の佐藤雅幸です。

 

ここでは、スポーツ心理学の専門家としての私の知識と経験をもとに、アスリートのメンタルトレーニングについてお話しいたします。

「なんだ、スポーツ選手の話か」

と思わずにおつきあいください。「心を強くする」ことは、人生のあらゆる場面で重要なファクターになるはずだからです。

 

スポーツの世界では、以前は心が弱い、あるいは気が小さいというのは、その選手の気質なので仕方がないと考えられていました。

しかし最近では、フィジカルと同様にメンタルも鍛えれば強くなるということが常識になってきています。

 

今、講習会などで一般の人に聞くと、ほとんどの人たちは、「自分はメンタルが弱い」と答えます。

では、そもそも「メンタル」とはどういうもので、どう鍛えると強くなるものなのか。

それを明確にするために、私たちスポーツ心理学の専門家は、オリンピック選手や若手の有望な選手に対して、一般的な心理テストをはじめ、様々なテストを行なっています。

 

その中で、私がスポーツ選手に対して行なっている心理療法の1つに、

「エンカウンターグループ」というものがあります。

これは10人程度のグループで本音や感情を出して話し合いながら、自分自身を見つめ直し、発見していくというものです。プログラムが決まっているタイプメソッドとフリートーク中心のメソッドがあるのですが、私たちは主に後者のメソッドを行なっています。

 

このフリートークメソッドでは、特にプログラムが決まっていないうえ、知らない人同士の集まりなので、

「何が始まるんだろう?」

「この人たちはどういう人たちなんだろう?」

と、みんな自分の心の中での対話が始まり、沈黙が続きます。

この沈黙というのがとても重要で、自分自身と対話したり、周囲を観察したりする力が養われると同時に、人の話を聞くという姿勢が身につくのです。

 

それと同時に、居心地の悪さを経験することも非常に重要です。

人は居心地のよいところにばかりいると、どこか欠落したまま成長してしまいます。

1つの競技で日本一くらいならそれでもなれるでしょうが、山登りと同様に世界一の頂点はとても高く、途中まではなんとか行けたとしても、最後は絶壁続きで、本当の実力がなければたどりつけません。

■褒められても、けなされても、自分の糧にすることが必要

居心地の悪さを味わうことが大切なように、自分にとって好ましくない経験、嫌なことを味わう経験をすることは、スポーツ選手に限らず、普通の人にとっても非常に大切なことなのではないかと思います。

 

例えば、できるものは楽しくて、できないものは嫌だからやらないという考え方は、自分をより成長させる機会を自分で摘み取っているようなもので、私から見ると、とてももったいない話です。

大学の学生などにもたまに、

「自分は褒められて伸びるタイプなんです」

と言う人がいますが、これももったいないなといつも思います。

 

人生というのはサバイバルです。

生きていくためには、褒められても、けなされても、叱られても自分の栄養にして伸びるような態勢になっていることが必要です。

たとえ、

「お前なんか絶対無理だよ」

と言われても、それすら糧にできたならば、これほどの強みはありません。

 

人から言われたことをエネルギーにするか、ブレーキにするかは自分の受け止め方次第。

自分を成長させ、自分の人生をよりよいものにするためには、あえて嫌なものや居心地の悪いことにも接していくことも大切なのではないでしょうか。

■自分の人生は脚本で決まっている?!

皆さんご存じのように、スポーツ選手の競技人生の期間は、ドッグイヤーと言われるほどとても短いものです。ゴルフは例外として、野球なら長くても40歳前、テニスなら30歳前後で引退というのが普通です。

 

不思議なことに、スポーツ選手というのは、今年で引退かなと思い始めると、いい成績が出ることが多いものです。

もう「今しかない」という状況になることで、その瞬間を大切にしながらプレーすることができるからかもしれません。

このように、最後のときを考えて自分の競技人生の「脚本」を作ることはとても重要だと考えています。

これは、スポーツ選手以外の方にとっても、同じことが言えると思います。

 

私が取り入れている「交流分析」という心理療法の中に「人生脚本」という要素があります。

これは自分の人生は1つの映画やドラマとして、自らが無意識に描いた脚本に沿って自分の人生を演じているという考えで、自分が生まれてからどうやって死ぬかといところまで脚本によって決まっているというわけです。

 

もし自分の人生が自分にとって幸せではないもの、ネガティブなもので、もう嫌だというのであれば、違った人生脚本に書き換えれば良いのです。

 

そのためには、自分が生まれてからこれまで、特に幼少期の育てられ方をつぶさに分析していく必要があります。

 

これは、あるスポーツ選手の場合の例ですが、非常に厳しい状況を切り抜けてファーストセットを取り、このセットを取れば勝てるというときに、相手に足のけいれんが始まりました。

普通なら楽に勝ててラッキーと思うところなのですが、その選手は、相手のその姿を見て、相手が取れないボールを打てなくなってしまったのです。

 

これを脚本分析していくと、小さいころに、「人に優しくしなさい」と親から厳しく言われたことを誤解して解釈したことが原因でした。

そこで、人生脚本を書き直し「スポーツの現場ではそうしなくいい」のだと、心理的に、自分に対して許可を出すことによって、次からはためらわずにプレーできるようになりました。

 

実際に人生脚本を直すには、「今度からこうします」と思うだけでは無理で、心理的な痛みや悔いも味わうことがありますから、相応の覚悟が必要です。

 

しかし、ネガティブな面を変えるということだけではなく、今の人生をさらに高めていくために、一度自分を振り返ってみることはトライしてみる価値があると思います。

それによって、今の自分を少しだけ変えて再スタートできれば、また違った人生が始まるかもしれません。

 

次回は、一流アスリートに必要な「心理的能力」についてお伝えしていきます。

 

 

一流アスリートのメンタルトレーニングから学ぶライフデザインの描き方【前編】

ライタープロフィール

 

佐藤雅幸

さとうまさゆき

 

82年日本体育大学大学院体育学科研究科修士課程修了。専修大学教授(スポーツ心理学)、同大学スポーツ研究所所 長。同大学女子テニス部の監督を務め、92年は王座優勝を果たした。現在は同女子テニス部統括。1994には、長期在外研究員としてカロリンスカ研究所 (スウェーデン)に留学した。 松岡修造氏が主宰する「修造チャレンジ」におけるメンタルサポートの責任者としてとして活躍中。『起きあがりことば』(朝日出版)、『人はなぜ、負けパターンにはまるのか』(ダイヤモンド社)など著書多数。

連載 男と女のライフデザイン講座

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「男と女のライフデザイン」は、未婚者の方の「自分らしい結婚や家庭生活の実現」を支援するためにプログラムされた「埼玉県ライフデザイン支援講座」の一部を収録したものです。結婚、妊娠・出産、子育てに関して基礎知識を楽しく学び、将来の人生設計(ライフデザイン)を未婚の男女で一緒にグループワークを通じて考える体験型プログラムが人気を博しています。
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