婚活パーティでカップリングしても、その後が続かない!ご縁を活かす5つのアクション

「素敵な男性と出会って、幸せになりたい」
「恋愛で遠回りをしないためのヒントが欲しい」
そんな女性の気持ちにやさしく寄り添い、
新しい恋に踏み出すパワーをくれる恋活WEB小説を作家の内藤みかさんが綴ります。
これまでの内容は、記事下のリンクへ。
ランチを終え、食後のコーヒーを飲み、そろそろ川尻さんが外に出る頃だった。
私も、彼が出た後に、そっとお会計を済ませ、会社に戻るつもりだった。
勝手にウォッチしているなんて知られたら、変に思われてしまう。
だから、単なる偶然で同じカフェで食事をしたということにしたかった。
もしかしたら明日も彼はこのカフェに来るのかもしれないけれど、さすがに連日同じ店で遭遇したらおかしいから、私はもうお店の中には入らないでいよう。
彼が一人で優雅なランチを楽しんでいることがわかっただけでも、楽しい時間だったと思う。
誰も、彼がこんな素敵なカフェでお昼を過ごしていることを知らないだろう。
彼は、混雑している社員食堂を避け、豊かな時間を過ごしていたのだ。
そういうことができる人は、素敵だなと思う。
昼休み終了間近に食堂に駆け込み、カレーをぼそぼそと食べていた萩山くんとは、ずいぶん違う気がする。
まあ、彼はまだ新人で、何もかもが不器用だから、ゆっくりカフェでランチをする余裕が、まだ持てないのだろう。
不意に窓の外が暗くなって、私は空を見た。
黒い雲が、みるみる広がっていき、遠くには雷の音が聞こえる。
次の瞬間、水滴がパラパラとカフェの窓に当たった。
突然、強い雨が降ってきてしまった。
傘を持っていない私は、うろたえた。
雨は、一時的なものらしく、30分も待てば、おさまりそうだ。
だけど、そんなに待ったら、昼休みが終わってしまう。
川尻さんは、どうしているだろう。
そっと彼を見ると、彼もこちらを見ていて驚いた。
目をそらすわけにもいかず、反射的に、会釈をする。
どうしよう、見つかってしまった。
私の席が窓側だったので、彼が外を気にした時に、目に入ってしまったのだろう。
胸がドキドキしてくる。
川尻さんは、なんて思っただろう。
あとをつけてきたことが、バレなければいいけれど。
うつむいた私に、誰かが近づいてくる。
脇に立ったのは、川尻さんだということは、視界に入ってきたスーツの色でわかる。
彼は意外にも、こう話しかけてきた。
「傘、持ってる?」
急な雨で、彼も会社に戻れなくて困っているのかもしれない。
それなのに、私は、女子力が足りなくて、バッグに折りたたみ傘も入れていない。
「ごめんなさい。傘、ないんです」
顔を上げ、小さな声でそう答えると、川尻さんはうなずき、席に戻って行った。
そして会計を済ませている。
濡れたまま帰るのかと思ったら、お店の人と何か話をしている。
川尻さんが再び私の席に近づいてきた時、彼の手には、2本の傘が握られていた。
「店が貸してくれたよ。次に来る時に返してくれればいいからって」
「すみません。ありがとうございます……」
思いがけず、私は彼と一緒に会社に戻ることとなった。
「よくあの店に行くの?」
「いえ、あの、今回が初めてです。なんとなく今日は外でランチしたくて」
「そうか」
彼は無表情にうなずいた。
「川尻さんは、よく行くんですか?」
「毎日のようにいるよ」
「そうだったんですね」
「あの店の料理は、以前フレンチレストランのシェフだったオーナーが作っているから、かなりうまいんだよ」
へえ、とうなずきながら、私は嬉しくなっていた。
川尻さんは、とても大人で、紳士かもしれない。
もっと彼のことを、知りたくなっていた。
【chapter7】第27話に続く
婚活パーティでカップリングしても、その後が続かない!ご縁を活かす5つのアクション
男性に愛される、聞き上手女子の会話術
男性は質問されることが嫌い!?圧を感じさせる質問3つ
本音はどこにある?すれ違うカップルの心の中【4コマ漫画】
たった3つ!好感度に大きく差がでる愛され相づち
ハイスペック男の恋の弱点を知り、あなたに釘付けにする方法を、ドラマ『私たちはどうかしている』に学ぶ
あなたは言ってませんか?「うん」は婚活スタートの落とし穴!
年齢差がきになる女性必読!年下の彼氏と交際するようになったきっかけ3つ
婚活パーティでカップリングしても、その後が続かない!ご縁を活かす5つのアクション
男性に愛される、聞き上手女子の会話術
男性は質問されることが嫌い!?圧を感じさせる質問3つ