雰囲気に呑まれることなく、男の本質を見抜く方法を、ドラマ『美食探偵　明智五郎』に学ぶ！

ドラマに学ぶ恋愛テクニック【第８０回】

空間やお皿の装飾に惑わされることなく、料理に使われている素材の味の見抜くのと同じように、雰囲気にのまれたり、スペックに惑わされることなく、相手の本質を見抜く方法を、ドラマ『美食探偵　明智五郎』に学びます。

ドラマ【美食探偵　明智五郎】

ワインレッドのスーツにループタイがトレードマークの明智五郎(中村諭也)は、美味しいものをこよなく愛する私立探偵。確かな味覚と料理の腕を持つ移動弁当屋の店主・小林苺(小柴風花)と一緒に、殺人事件を暴いていく、東村アキコさん漫画原作のグルメミステリーです。

素材の良さを見抜くのに必要な力

超美食家の私立探偵・明智五郎(中村諭也)は「空間やお皿の装飾に惑わされる」ことなく、素材の味を見抜く為には、「何が必要か」に触れていました。同じ素材であっても、高級レストランで、見栄えするお皿に盛ってあるお料理と、狭くて古い雑居ビルの一室で、100円均一のお皿に盛られた料理では、全く別物のように感じられるのは、よくあることです。

男と女が恋に落ちる際、多少の目くらましは必要です。男が自分をより大きく見せようと、高級レストランで女性をエスコートしたり、女性もワンランク上の自分を装う為に、ファッションやメイクに力を入れるのは、相手に好意を抱いてもらいたい気持ちの裏返しで、恋のスパイスともいえます。

大切なのは「相手の本心を汲み取る力」。グレードの高いお店を選んでくれたことを評価するのではなく、それが自分を喜ばせる為の努力であるかを読み取り、自分の為にお金と時間と知恵を使ってくれる男性に「感謝をする」気持ちを忘れないことが、女の幸せへの第一歩となるのです。

見抜く力を養うには、より多くの男を知ることが大切？

明智は「素材の味を見抜くには、本物の味を食した経験がものをいう」とも言っています。本物のいい男を見抜くには、本物のいい男に出会った経験がものをいうとも言えますが、いい男は巷に溢れていませんし、複数のいい男とお付き合いができるほど、恋愛適齢期は長くありません。

そこでまずは、身近にいる男達を知ることから始めてみることをお勧めします。例えば、同じ会社の上司や同僚、後輩でも構いません。もちろん恋愛対象である必要はなく、彼らの仕事ぶりや、社内でのコミュニケーションの取り方や気配りなどを注意深く観察するだけでいいのです。すると、彼らが大切にしていることが見えてくるはず。能力が高く、人に媚びずへつらわない孤高の人もいれば、能力の低さを補う為に、根回し上手な方もいるでしょう。前者の男はかっこいいけれど、後者の男の方が人間らしく、友達も多いかもしれません。どちらがいい悪いではなく、自分が尊敬でき、話して違和感がない、疲れないのは、どういった価値観で行動している人なのかを、自分自身が把握することこそが、相手の本質を見抜く力になりえるのです。

ところで本物って、どんな男？

明智が追う殺人犯グループの中に、青森のりんご農家出身で、林檎(志田未来)と呼ばれる女性がいます。東京の大学に進学した彼氏の為に、りんごジャムを作って送っていたけれど、彼が東京の女に心変わりをした為に、殺害を企てた女性です。明智は、ジャムに使われる林檎について『傷ついた果物の方が、傷をなおそうと甘みが増す』と言いましたが、果実に限らず、人間も傷ついたり、挫折した分だけ、人の痛みがわかる優しい人間になれるとも言えます。

30代になると、恋愛対象とする男性の中に、離婚歴のある男性が目立ち始めます。中にはお子さんがいる方もいることでしょう。結婚相手には、一点の曇りもないまっさらな人を求めたい気持ちは誰にでもありますが、離婚という修羅場を潜り抜けた人だからこそ、理屈ではどうしようもない人間の感情や行動を理解してくれる人であったり、女性を年齢や外見で判断せず、人柄を見てくれたりという、女性が求める包容力があるとも言えます。

過去の過ちや欠点を許容できる懐の深さこそが、男性に一番求められる女性らしさであり、それを身に着けた時、自分が一番魅力を感じる男性を、射止めることができると言えましょう。