ピュアな表情と優雅な所作で、あざとく男を虜にする方法を、ドラマ『いいね！光源氏くん』に学ぶ

ドラマに学ぶ恋愛テクニック【第7３回】

ルックスだけで勝負できるのは、初回だけ。男心を掴むのは、全体の雰囲気や所作を含めたその女性の人となりです。そこで、ピュアな表情と優雅な所作を身に着けて、男を虜にする方法を、ドラマ『いいね！光源氏くん』に学びます！

ドラマ『いいね！光源氏くん』

紫式部作の『源氏物語』の登場人物である平安貴族の光源氏(千葉雄大)が、現代の日本にタイムスリップして、地味で自信がないOLの沙織の家に居候することで繰り広げられる、ゆるく笑える漫画原作のゆるく笑えるいけめん居候コメディドラマです。

男をキュンキュンさせる喜び方

『源氏物語』に出てくる光源氏といえば、その見目麗しいルックスで、女性達を魅了したことで有名な平安貴族。時空を超えて、現代の世に突然現れた光源氏(千葉雄大)も、素性がわからない男だというのに、一人暮らしのOLの沙織(伊藤沙莉)が、一晩泊めるどころか、殆どヒモ状態で、しばらく一緒に暮らしてもいいと思えてしまうほど、女心を掴んでしまう男性です。もちろん超イケメンであるからこそですが、それだけでは女は男に惹かれません。同じように、男だって、ただ可愛いだけの女子に、一瞬目を奪われることはあっても、心までがっつり掴まれることはないのです。

沙織が光源氏を見て『可愛い！』と、最初に母性本能をくすぐられたのは、一緒にカフェに行った時。現代では、日常的に飲むことができる抹茶フロートラテですが、初めて口にした光源氏は、そのあまりの美味しさに驚愕し、幸せのあまり全身がトロけているかのような表情を見せます。そんな光源氏を見た沙織は、目の前にいる男にどんな事情があるにせよ、手助けをしてあげたいという気持ちになっていきます。

モテ女子は、とにかく表情が豊かで、全身から『幸せ！』『ありがとう！』という光を放ちます。一方で、非モテ女子は嬉しい気持ちを隠しがち。それは羞恥心からくるものですが、役者と同じで感情表現は努力次第で上達しますので、まずは自分を抑えず、素直な気持ちを表現する努力をしてみることをお勧めします。

男が見とれる優雅な所作

沙織の部屋に居候するようになった光源氏は、食べ終わると当然のようにソファーに横になるのが習慣ですが、その雅な所作に圧倒された沙織は『寝るな！』『少しは働け！』という言葉を飲み込む日々が続きます。

『動きが鈍い』ことと、『雅な所作』の違いは、末端となる指先・足先を意識しているかどうか。たとえば、珈琲を飲んでいる女性の姿を見て『雅な人。優雅な人』と印象づけるのは、カップを持つ指先や、カップに重ねた唇です。忙しい生活を送っていると『優雅に珈琲飲んでる余裕がない！』と感じるかもしれませんが、そんな人に試して欲しいのが、指先や唇のお手入れです。美しいネイルが施され、素敵なリングをはめている指は、カップを雑に扱うことをごく自然に避けるものです。また美しいリップが塗ってある艶のある唇は、ズーズーと音を立てて飲んだり食べたりしません。このように所作の美しさは、容姿に対する意識の高さに比例しますので、体の末端に美を宿らせることが、所作の美しさに繋がると言えます。

男が手放したくないと思う悲しみの表情

平安時代にない現代の美味しいスイーツに夢中になり、太り始めた光源氏を見た沙織は、『イケメンが台無し！』と焦りを覚え、一緒にダイエットを試みます。チョコレートを禁止された時の悲しそうな顔、人生で初めて『走る』ことを知り、死にそうに苦しそうな顔、夕食のキャベツの山盛りにげんなりした時の顔。どれも、この世の終わりとばかりに悲しい表情を見せます。もちろん演じている千葉雄大さんの顔が、この世のものとは思えない可愛さであることも無関係ではありませんが、沙織の心に刻み込まれていくのは、その時々の光源氏のピュアさがにじみ出た悲しみの顔なのです。

自由を制限されたり、好きなことを諦めたりせざるを得ない時、もしくは自分の思うように事が運ばない時に、悲しみに暮れるのか、イラっとした態度を取るのかで、相手に与える印象は大きく変わります。イラっとする前には、必ず『悲しみ』があるはずですので、そこで感情を一度止めて、イラっとする前に、悲しみを相手に訴えることができれば、あなたはきっと男が手放したくないと思う女性になれることでしょう。