好きな理由を上手に伝えて、もっと愛される方法を、ドラマ『きのう、何食べた？』に学ぶ

ドラマに学ぶ、恋愛テクニック【第45回】

恋人同士であっても、相手が『自分のどこを好きか？』は、お互いに自信を持てないもの。そこで、好きな理由を上手に伝えることで、二人の距離をグッと縮め、愛が深まるテクニックを、ドラマ『きのう、何食べた？』に学びます。

ドラマ【きのう何食べた？】

同棲中のゲイカップル・弁護士の筧史朗(西島秀俊)と、史朗の恋人・矢吹賢二(内野聖陽)のほのぼのとした日々の食卓が描かれている、よしながふみ原作の漫画の実写化ドラマ。

好きな理由がわからない恋

40代ゲイカップル・筧史郎(西島秀俊)と矢吹賢二(内野聖陽)は、同じゲイガップルの小日向大策(山本耕史)と井上航(磯村勇斗)とのダブルデート的な食事の際、空気を読まない航の鋭い突っ込みにより、お互いの好みのタイプを偶然知ることになります。史郎が、『今まで付き合ってきたのは、どちらかと言えば無口で、何を考えているかわからないタイプ』と言うと、航はすかさず、『それって、ケンちゃんと正反対のタイプ！』と突っ込み、ケンジは蒼白になりますが、『でもさ、好みじゃないのに付き合っているってことは、本当に愛されているってことだよね』と締めくくったことで、その場は和み、ケンジは幸せのあまり満面の笑みこぼします。

理想の人とはかけ離れているのに、とにかく惹かれずにいられない恋もあれば、自分の理想に近かったり、『リスペクト要素がある』『自分にはないものを持っている』等、好きな理由が具体的な恋もあります。どちらがより気持ちが大きいというわけではありませんが、どちらの恋も、大切なのは、『好きな理由を、言葉で伝えること』なのです。

好きな理由が明確な恋

ケンジは、史郎にとって、好みとは正反対のタイプでしたが、ケンジにとって、史郎は理想通りの人でした。ケンジの理想は漫画・シティーハンターの主人公・冴羽獠(さえばりょう)。長身で整った顔立ちに、筋肉質な肢体の持ち主ですが、所詮は二次元の人物。しかし、ケンジは史郎に出会った瞬間、『これが私の冴羽獠だ！』とビビビときたと告白します。史郎は内心『似てない』と思いますが、ケンジが自分に一目惚れしていたことがわかり、嬉しい気持ちは隠せません。

男女の関係というのは、常に不安定なものであり、どれだけ言葉を尽くしても、想いが完璧に伝わることはありません。ですから、今目の前に好きな人がいて、好きだという気持ちを受け止めてもらえることに感謝をして、素直な気持ち、好きな理由を伝えることに躊躇をしないことが、恋愛関係を長続きさせるコツであります。

好きな理由の上手な伝え方と喜び方

史郎とケンジは、第三者によって、お互いを『好きな理由』を、導いてもらえましたが、現実にはドラマのように救世主が現れるのを待っていられませんので、自ら伝える機会をつくりましょう。特別なことをする必要はなく、普段のデートの際に、『最初に会った時、ジョージ・クルーニーに似ているって思ったんだよねえ。他の人の評価はともかく(笑)、私はあの時に、恋におちたのかも』と何気ない会話の中で伝えたり、『スポーツマンが好みだったけど、あなたの本を読んでいる時の横顔から、目が離せなかった』等と、一言伝えるだけで、劇的に二人の仲は深まります。言われたお相手はもちろんですが、好きな気持ちを伝えることで、自分自身も心の奥にしまい込んでいた大切な気持ちに気が付くこともできて一石二鳥！

好きな理由を相手に伝えること以上に大切なのは、自分が相手から『好きな理由』を言われた時に、素直に嬉しい気持ちを表現すること。ケンジのように、とろけるような笑顔を見せるだけでなく、『嬉しい！』と言葉にすることも、いつまでも愛され続ける秘訣であります。