婚活パーティでカップリングしても、その後が続かない!ご縁を活かす5つのアクション

「素敵な男性と出会って、幸せになりたい」
「恋愛で遠回りをしないためのヒントが欲しい」
そんな女性の気持ちにやさしく寄り添い、
新しい恋に踏み出すパワーをくれる恋活WEB小説を作家の内藤みかさんが綴ります。
これまでの内容は、記事下のリンクへ。
川尻さんが入ったおしゃれなカフェに、偶然を装って私も入ってみてから、今日で1週間が経つ。
あんまり頻繁に同じカフェに出入りするのも変かなと思い、私はあの日から店に行っていない。
お店から借りた傘は、いつでもいいと言われていたし。
そろそろいいかなと、今日は、1週間ぶりに、カフェに向かう。
川尻さんは正午になった途端、小走りに外に出て行った。
きっとあのカフェに行ったのだろう。私は何分か遅れて店に向かった。
一緒にカフェに行くのを会社の人に見られて、あれこれ聞かれるのも面倒だったから。
今日の私は、出社前に何十分もかけて支度をしていた。
髪をゆるく巻き、リップにはグロスもしっかり塗っている。
川尻さんが見て、ちょっとでも可愛いと思ってくれたら、嬉しい。
私はいつのまにか、無口な彼に、惹かれ始めていた。
突然の雨が降った時、私のために傘をお店から借りてくれた時のように、彼は、いざという時には、素早く行動してくれる人だと思う。
こういう人と、恋愛をしてみたいなと素直に思えた。
だけど……。
カフェに入った途端、私の体は固まった。
川尻さんが、いた。
そして、川尻さんと同じテーブルには、綺麗な女の人が、いた。
川尻さんが私に気づいて、手招きした。
今すぐお店から出て行きたいのに、呼ばれたからどうしようもなく、私はおずおずと2人に近づく。
「あの、傘、ありがとうございました」
「ああ、店に返しておいて」
川尻さんはそう言った。
「このかた、同じ会社の?」
「そう。隣の課の女の子」
「そうなのね」
真っ赤なルージュを塗った唇が微笑んで「こんにちは」と動いた。
私も慌てて、口をぱくぱく「こんにちは」の形で動かしたけれど、声が、出てこない。
「婚約者なんだ」
彼の唇から、聞きたくない言葉が流れてきた。
ほんの少し照れた顔をしている川尻さんが、寂しい。
「わあ、婚約されてるなんて、初めて聞きました」
わざと明るくはしゃいだ声を出す。
「誰にも言ってないからね。でも、そろそろ言わないとな。秋には、結婚することになりそうだから」
「おめでとうございます……」
お祝いを言いながら、泣きそうになっていた。
私、何を妄想していたんだろう。
川尻さんには、こんなに素敵な女性がいたのに……。
私は、川尻さんとカフェを出た。
婚約者さんは用事があると言って先にカフェを出て行ったので、私たちは2人で歩くこととなった。
「婚約者に会ったとか、誰にも内緒で頼むよ」
「大丈夫です。秘密厳守します」
私はおどけたように答えた。
ふざけていないと、泣いてしまいそうだったから。
ほんのちょっと彼をウォッチしていただけなのに。
まだ何も始まってなんかいなかったのに。
私、何を夢見ていたんだろう?
恥ずかしくてならなかった。
みちるさんだって、ただウォッチするだけでいいと言っていたのに。
まだまだ恋のリハビリ期間だから、一人の人を観察して色々考える時間にしてねと言っていたのに。
私は、いつのまにか、先を急ぎ、川尻さんと交際するつもりになっていた。
頭で勝手に空想して、現実の世界がどうなっているか、全然考えなかった。
だから、こんな手痛い傷を受けてしまった。
そして、私は見られてしまったのだ。
川尻さんと歩いているところを。
萩山くんに……。
彼は、仕事の用事があったのだろう。文具店で買ったらしい、大きなポスターサイズの模造紙を小脇に抱えて、会社に戻る途中だった。
彼は驚いたように私を見ていた。
いたたまれない思いでいっぱいだった。
【chapter8】第29話に続く。
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