自分に似た人、真逆の人？人生のパートナーはどちらがよいかをドラマ『未解決の女～警視庁文書捜査官』に学ぶ

ドラマに学ぶ恋愛テクニック【第９０回】

人生のパートナーは、自分に似た人がいいのか、真逆の人がいいのか、誰もが悩むところです。そこで、自分にぴったりなパートナーの選び方を、ドラマ『未解決の女～警視庁文書捜査官』に学びます。

ドラマ【未解決の女】

肉体派熱血刑事の矢代朋（波留）と、文字フェチ頭脳派刑事の鳴海理沙（鈴木京香）の正反対の女刑事二人がバディを組み、『文字』を糸口に、事件を解決していく人気刑事ドラマシリーズ。

友情と恋愛感情の決定的な違い

警視庁捜査一課の文書解読係に所属する文字フェチで頭脳派刑事の鳴海理沙（鈴木京香）と、肉体派熱血刑事の矢代朋（波留）は、何もかもが正反対ながらも、次々に事件を解決していく最強のバディ。正反対である故に、お互いに足りないところを、補強しあえていると言えます。しかしながら、出会った当初は、ぶつかりあってばかりでした。

友達同士は、似たもの同士であることが多いものです。外見やファッション、社交性などのレベル感が近いと仲良くなりやすいですし、パッと見た感じが著しく違う場合でも、共通の趣味があると話が盛り上がり、友人関係が築けます。一方で男女においては、全く共通点のない人に惹かれることも、珍しくありません。

恋愛感情は、自分にないものを、相手の中に見出した時に芽生えるものだからです。これは人間に限ったことではなく、どんな動物も、自分に欠けている能力が補える遺伝子を取り入れ、より生命力の強い子孫を残そうとする本能が備わっているからです。ただ現実には、正反対の相手とは、お互いの理解が深まらず、交際の継続が難しくなることもある為、自分に近い人を求める方が多いことも事実であります。

人間関係に欠かせない共通の目的

自分に似た人と付き合うのは、友達であっても、恋人であっても、ストレスが少なく、居心地がいいものです。会う度に盛り上がるネタだけを話していれば、半永久的に良好な関係は続いていくからです。

一方で、職場の同僚は、たとえソリが合わない相手であっても、協力して、仕事の目標を達成する必要があります。性格が「合わない」とか「苦手」という個人的な理由で、距離を置くことはできません。

ドラマの中の女性刑事二人も、合わないと思いながらも、「事件を解決する」という共通の目的がある為に、折り合いをつけて協力しあっているうちに、お互いの理解を深めていきます。

人間関係全般においてポイントは「同じ目的があるか」ということです。友人や恋人関係の目的は、『楽しい時間を過ごす』こと。仕事の目的は『目標を達成する』こと。人生のパートナーとの共通の目的は、何でしょうか？

人生のパートナーに必要なもの

人生のパートナーとなる相手との『共通の目的』で真っ先に挙げられるのは『子育て』でしょう。しかし、子育てにおいては、男女の性の違いが、そのまま父親と母親という役割分担となっているともいえます。そこで結婚相手を選ぶ際には、子供が生まれる前の新婚時代に、どれだけ幸せな思い出が作れる相手であるかと同時に、子育てを終えた後の50代からの人生を、楽しく過ごせる相手であることも、考慮する必要があります。夫婦二人の長い生活を考える時、共通点のない正反対のパートナーでは、ストレスがたまると不安に感じる方も多いことでしょう。

ドラマでは、犯人に自白させる為の台詞を考えるのが鳴海で、その台詞を犯人に突き付けるのが矢代の役目というパターンが確立していましたが、第二話『古書《定家様》を探せ！』では、鳴海の不調により、矢代が鳴海の役割を担い、事件を解決します。ラストでは、自分のふがいなさを突きつけられた鳴海が、後輩の矢代に心から感謝しているシーンが印象的でした。結婚生活も同じで、毎日生活を共にするパートナーとは、時に立場や役割が逆転することもありますが、その都度、お互いに感謝をしあうことが、末永く良好なパートナーシップを維持できる秘訣と言えます。

気が合うと思っても、100％ぴったりの相手は存在せず、また正反対だと感じる相手であっても共通点はあるはずです。パートナー探しとは、自分が完全ではないと思う謙虚さと、お相手への感謝の気持ちを忘れない自分自身の在り方が問われると言えましょう。