「年の差婚って何歳差から?」
「年の差婚をしたいけど、自分にできるのか?」
「年の差婚のメリットとデメリットを知りたい」
年の差婚というと、どんなイメージがあるでしょうか?よく年の差婚といいますが、いくつ年の差があったら年の差婚になるというような明確な基準があるわけではありません。実際のところ、どれぐらいの人が年の差婚に抵抗がないのか、どれぐらいの人が実際に年の差婚をしているのか、どうしても年の差婚をしたいと思っている方へ、その道20年、さまざまなカップルを見てきたベテランのマリッジコンサルタントへの取材をもとに、年の差婚をするメリットやデメリット、結婚する前に知っておきたい情報を紹介いたします。
ひとことで年の差婚といっても、定義や基準があるわけではありませんが、婚活市場では、10歳以上離れていると年の差婚とみなされる傾向があります。
人によってはひとまわり離れていると年の差を感じるという方もいるので一概にはいえません。そこで、独身の方が考える理想の年齢差と実際結婚をした方の年齢差を見ていきましょう。
独身の男女が思う理想の年齢差と、実際に結婚をした夫婦の年齢差について、国立社会保障・人口問題研究所の「第15回出生動向基本調査」が発表した「未婚者が希望する結婚相手との年齢差の構成」項目によると、下記のような結果となっています。
■独身男性が希望する年齢差
1位:同じ歳(41.8%)
2位:1~2歳年下(14.9%)
3位:5~6歳年下(14.4%)
4位:3~4歳年下(13.6%)
5位:7歳以上年下(8.5%)
6位:年上(6.7%)
■独身女性が希望する年齢差
1位:1~2歳年上(29.6%)
2位:同じ歳(28.4%)
3位:3~4歳年上(20.6%)
4位:5~6歳年上(11.9%)
5位:7歳以上年上(5.6%)
6位:年下(3.9%)
男性では「同じ歳」が1位で41.8%、次いで「1~2歳年下」が14.9%となっています。女性の場合、1位「1~2歳年上」(29.6%)、2位「同じ歳」(28.4%)の順になり、男女ともに「同じ歳」「1~2歳年下(年上)」と答えた人数は過半数を超えることになります。男女ともに同年代の相手を希望する人が最も多く、続いて男性は少し年下の女性を、女性は少し年上の男性を望む傾向があるといえます。
それでは、次に実際結婚した夫婦の年の差はどのようになっているかを見ていきましょう。
厚生労働省の2018年「人口動態調査」によると、「初婚夫妻の年齢差別にみた年次別婚姻件数及び百分率(各届出年に結婚生活に入り届け出たもの)」は、下記のような結果になっています。
■妻が年上 総数=24%
1位:妻が年上(1歳)9.7%
2位:妻が年上(4歳~)6.4%
3位:妻が年上(2歳)4.8%
4位:妻が年上(3歳)3.1%
■夫婦同年齢 21%
■夫が年上 総数=55%
1位:夫が年上(1歳)13.5%
2位:夫が年上(7歳~)11.2%
3位:夫が年上(2歳)9.3%
4位:夫が年上(3歳)7.2%
5位:夫が年上(4歳)5.8%
6位:夫が年上(5歳)4.5%
7位:夫が年上(6歳)3.5%
実際に結婚をした方の年齢差で一番多いのが「夫婦同年齢」(21%)、続いて「夫が1歳年上」(13.5%)、「夫が7歳以上年上」(11.2%)、「妻が1歳年上」(9.7%)、「夫が2歳年上」(9.3%)「夫が3歳年上」(7.2%)という結果に。
理想の年齢差の結果と同様に、実際の夫婦でも同年代か、男性が少し年上の組み合わせが多いという結果が出ています。結婚相談所で20年働いているコンサルタントの話でも、これまでに成婚された方は5〜6歳差という方が多く、10歳以上年の差が離れた年の差婚は珍しく、特に女性が10歳以上年上で男性が年下というケースは、ごくごく稀だそう。
実際、年の差婚をする人の人数は少ないからこそ、有名人の年の差婚は話題になるといってもいいのかもしれません。それでも、年の差婚をしたいという方のために、メリットやデメリットを詳しくみていきましょう。
10歳以上歳が離れていると、育ってきた環境がまったく違います。それは、遊びにしろ仕事にしろ、大きな違いになるので、自分が知らない知識を増やすことができるでしょう。お互い常に新しい発見があるので、価値観さえ合えば、一緒にいて刺激的で楽しいと思えるでしょう。
10歳以上も歳が離れていると、同年齢や年の近い夫婦より揉めることは少ないといえるでしょう。前提として考え方がお互いに違っていて当然だと思えること、また年上のほうが余裕をもって相手に接することができるということが理由です。
メリットと表裏一体で世代による価値観の違いを楽しめているときはいいですが、埋められない溝になってしまうと一転して、デメリットになってしまいます。結婚生活や夫婦としての理想像など、譲れない部分のこだわりは早めに確認しておくことをオススメします。
お互い惹かれあって結婚した同士なので、本人同士は問題ありませんが、その友達となると話は変わってきます。結婚相談所でも、20代30代との結婚を望む50代の男性へのアドバイスとして、女性の友達や自分の友達と会わせたときにうまく対応できますか?と質問をするそう。まったく気にしないというふたりなら問題ありませんが、友達付き合いについてシミュレーションをしておくにこしたことはありません。ただ子どもが欲しいという観点からだけではなくて、一歩踏み込み、結婚生活を考えた上で婚活をすることが大事です。
このように、それほど例を見ない年の差婚。となると、余計に気になる実際年の差婚をされた方の特徴を聞いてみました
ズバリ柔軟性がある人。職場など若い人と接する機会が多く、若者とのコミュニケーションに慣れていると、年齢を重ねていても感覚が若く、その分柔軟性もあります。そういった方は年の差婚の壁も、すんなり超えてしまうそう。必ずしも年収が高い方というわけではないのです。また年上だからといって変に威張ったりせず、自然に女性をエスコートできる男性は年の差婚で成婚しやすいそう。
知らないものに興味をもてる人。自分が知らないからといって、そっぽを向くのではなく、好奇心旺盛でいてくれると、相手も萎縮せずに会話をできるので、それだけで好印象になります。また常識があり、礼儀がしっかりしている方は、結婚を見据えた付き合いが想像しやすく、どの年齢からもポイントが高いです。
あとは男女問わず、身だしなみや身なりに気を遣っている人。年齢とともに、普段から体型維持を心がけているかどうかで、見た目は雲泥の差があります。なにも痩せているからいいということではなく、匂いや髪型に気を使い、清潔感があって小綺麗にしている人は、第一印象で好感をもたれやすいです。
また何か秀でたものがある人も年の差婚をしやすいそう。コンサルタントが経験した例でいうと、先日72歳の男性と55歳の女性がめでたくご成婚されたそう。男性は資産があったのでお金に余裕があり「色艶がある方」を条件にしていたそう。55歳の女性は正に色艶がある方で、男性には安定を求めていたので、見事マッチングのうえ、成婚に至ったそうです。
年齢差があると、自ずと考えなくてはならないのが妊活や介護問題です。子どもが欲しいのか、作るならいつなのか、また親の介護はどうするかなど、年の差が離れれば離れるほど、お互いが直面する問題にギャップが出てくるので早めに話し合っておくとよいでしょう。いくらプランを立てていても、結婚生活を進めていく上で、現実は予定とずれることがあります。でも、あらかじめお互いの考え方を知っておけば安心できるし、価値観の不一致を防ぐために必要なことです。
たとえば、女性が30歳で15歳年上の男性と結婚し、結婚してから2年後に子どもが生まれたとします。すると、子どもが18歳のときに男性は65歳で定年を迎えることになり、大学の入学金や老後の資金が重なることに。漠然とした不安をそのままにせず、ファイナンシャルプランナーに相談したり、教育ローンの積み立てについて調べたり、人生のマネープランについてもふたりで決めておくとよいでしょう。
結婚生活は言葉にして伝えないと相手はわからないことの連続です。年齢差があるからこそ、さらに密にコミュニケーションをとることが不可欠。不満を溜め込まず、適宜伝えていくことが大事でしょう。その際、一方的に責め立てるのではなく、自分がやってもらいたいことがあるならば「こうしてくれると嬉しい」という優しく伝えることで、関係性を壊さずに進められるでしょう。
年の差婚のメリットやデメリットなど、取材をもとに紹介し、「年の差婚は難しいかも…」と思った方もいるかもしれません。あらかじめ考えておいたほうがいいことなど、簡単には決められないことですし、今すぐに実践するにはハードルの高さを感じるでしょう。
ただ、それらの壁はふたりの相性がピッタリであれば、乗り越えられるはずです。乗り越えるべきことが多ければ多いほど、ふたりの連帯感も強まります。まずはお互いの違いを認識して寄り添い合い、取り組んでみてください。
一般的にいわれている常識を覆すのも、あなたの行動にかかっています。幸せな年の差婚ができるよう応援しています。
※2018年3月〜2019年2月の1年間に交際・婚約・結婚を理由に退会届を当社に提出されたお客さま(会員同士・会員外)