結婚前に同棲を開始するのは、結婚後の生活を考えると非常に有効です。同棲をしないで結婚をしてしまうと、一緒に住んでからお相手の嫌なところを知ってしまったときに後戻りできなくなります。しかし、同棲にはメリットだけではなくデメリットも存在します。
この記事では、結婚相談所で出会ったお相手と同棲をすることのメリットとデメリットをご紹介します。
株式会社リクルートが運営する「ゼクシィ」がおこなったアンケートでは、「結婚前に同棲した」という回答が7割にも上るなど、多くのカップルが結婚前に同棲をしています。結婚相談所を利用している人のなかにも、「結婚相談所で出会ったお相手と同棲をしてお互いの生活の相性を確かめたい」という意見は多くあります。
出典:ゼクシィ「カップルのホンネ通信」Vol.54 「今や常識?結婚前の同棲」
https://www.google.com/url?q=https://zexy.net/mar/edit/honne/vol54.html
しかし、結婚相談所では、無断で同棲をしてしまうと強制退会になったり違約金が発生したりするケースもあります。
結婚相談所では、一般的な交際のような自由さはある程度制限されています。内緒で結婚するのはもってのほかで、同棲も制限する結婚相談所が多くなっています。同棲をした場合、生計をともにしていると位置づけられ、成婚退会となる場合もあります。
結婚前に同棲をすることには多くのメリットがあります。ここでは、その中から主なメリットについて解説していきたいと思います。
同じ家で生活をともにするので、一緒に過ごせる時間が大幅に増えます。「朝起きたら隣にお相手がいて、家に帰ったら迎えてくれる」という生活を繰り返すことで、お相手に対する好意も増していきます。一緒に過ごしてお相手への理解を深めることで、結婚の決意をより強く固められるでしょう。
同じ家に一緒に住むことで、これまで知らなかったお相手のことを知れるようになります。食事などの好みや休みの日の過ごし方、金銭感覚など、人生における価値観の部分を深く理解できます。なかには同棲をしていないと絶対にわからないお相手の考え方などもあり、これを結婚前に把握できるというのは大きなメリットです。仮に考え方や癖などに譲れない価値観の違いを見つけてしまった場合でも、まだ結婚をしていないのであと戻りできます。
結婚前の同棲も結婚後の同居も、基本的にやるべきことは変わりません。だからこそ、同棲によって結婚後の生活の想定できることは非常に有効です。同棲をしていないと、結婚後に「自分がイメージしていた生活と違っていた」ということになりかねません。
同棲は金銭的な部分でもメリットがあります。同じ家に住むので、家賃の負担を抑えられます。恋人同士なら友人同士でルームシェアをするように部屋を分ける必要がないので、家の広さもそこまで重視する必要はありません。浮いた家賃分を貯金に回すことも可能です。
また、自宅でも一緒にいられるので、それまでかかっていたデート費用なども抑えられやすくなります。そのぶん貯金に回せる額が多くなるため、一人で生活するよりもお金を貯めやすくなるでしょう。
結婚前の同棲はメリットだけではありません。いくつかデメリットになる点もあります。これが原因で破局を迎えるカップルも多いので注意するようにしてください。
「結婚前の同棲も結婚後の同居も大きな差はない」とご紹介しましたが、大きな差がないからこそ、結婚前の同棲で満足してしまう人もいます。そうなると結婚をする決断ができず、同棲生活をダラダラと続けることにもなりかねません。
同棲をすると、一人で暮らしていたときのような気ままな生活はできなくなります。特に自由に使える時間は大幅に減ってしまうでしょう。また、同じ家に住むので、隣には常に人がいることになります。一人の時間を大切にしたい人にとっては、これを窮屈に感じてしまうかもしれません。
同棲をしてから破局してしまうと、家の退去費用や同棲中に貸し借りしていた金銭、さらに「揃えた家電をどちらが所持するか?」という部分で揉めることもあります。一度同棲をすると、こういった金銭面のトラブルが起こりやすくなるため注意が必要です。
無計画に同棲を始めてしまうと、思わぬすれ違いが生まれてしまうこともあります。ここでは、同棲を始める前に話し合っておきたいいくつかのポイントについて解説します。
一緒に暮らすだけの関係に満足してしまうと、その生活がマンネリ化してしまい、お互いの関係が不明瞭になりかねません。こうなるとダラダラ同棲だけを続けることになり、結婚にはつながりません。
同棲から結婚につなげたいのなら、事前に同棲をする期間を決めておくのもポイントの1つです。「3ヵ月同棲をして問題がなかったら結婚する」というように、事前に一緒に暮らす期間を定めてから同棲を始めましょう。
お互い仕事をしているのなら、家事は分担しなければどちらかの不満が募る一方です。家事はやることがたくさんあります。これをどちらか片方だけに押し付けるというのは、大人として不誠実です。家事ごとに分担を決めてもよいでしょうし、担当する曜日を決めておくのもよいでしょう。「手が空いているほうがやる」という決め方は揉める原因となります。事前に明確な分担を決めるようにしましょう。
揉める原因になりやすいお金については、特に事前の話し合いが必要です。「収入に応じて負担額を決める」「必要な費用は完全に2人で折半する」など、かかる生活費の分担の話は事前にはっきりしておくようにしましょう。「今回は自分が払うから次はそっちが払ってね」というような曖昧なやりとりではトラブルが発生するリスクが高くなります。
また、「生活費はどのように分担するのか」ということはもちろん、お金の管理方法なども話し合うようにしてください。たとえば、どちらかが使っている銀行口座を2人で共同して使うようにすれば、お金の管理はしやすくなります。
同棲をするとそれぞれのプライベートな時間が大幅に減ります。もともと一人の時間が好きだった人にとっては、これがストレスに感じることもあります。同棲をしたとしても、このプライベートな時間は大事にしたいものです。場合によってはお相手のプライベートまで干渉しすぎる行動は控えましょう。
また、一人の時間が欲しいなら我慢せずにお相手にその旨を伝えるようにしましょう。何も伝えずに一人で家を抜け出してどこかでプライベートな時間を過ごすといったようなことをすると、お相手を不安にさせてしまいます。浮気を疑われることもあり、破局の原因にもなる行動です。プライベートな時間が少なくストレスに感じているのなら、きちんとお相手に伝えることが大事です。
結婚前に同棲をすると、さまざまなことが見えてきます。よい部分だけではなく悪い部分が見えてくることもあるでしょう。
しかし、よくない部分が見えることは必ずしも悪いことではありません。結婚をしてからよくない部分に気付いてしまってもあと戻りはできませんが、結婚前の同棲ならあとに引くことができます。
結婚相談所での出会いにおける同棲は制限されているケースも多いですが、お相手の深い部分まで理解してからその先に進むためにも、同棲が有効な手段であることは覚えておきましょう。
※2018年3月〜2019年2月の1年間に交際・婚約・結婚を理由に退会届を当社に提出されたお客さま(会員同士・会員外)