結婚相談所での活動は、1年ごとに契約更新しますが、活動期間の上限があるわけではないので、自分が続けようと思えば続けられるものです。とはいえ、時間とお金がかかるので長期間活動するのは大変なもの。見切りはどこでつけるべきなのでしょうか。
“見切り"とひとことで言っても、「この人で見切りをつけよう」「いい人に出会えないから活動自体に見切りをつけよう」など、いろいろな見切りがあります。そこで、見切りをつける前に、相談所で活動するなら気をつけていただきたいことや、成婚退会するためのコツなどを、長年会員に寄り添って婚活をサポートしているカウンセラーに教えてもらいました。
当たり前ですが、誰もが見切りをつけるために結婚相談で活動するわけではありません。一番の目的は自分が「いいな」と思う結婚相手と出会い、その人と成婚退会することです。そのために、結婚相談所で早めに成婚するために気をつけていただきたいことを紹介します。
まず結婚相談所に入会されてから、初めてカウンセリングをする際にお伝えするのが「もっといい人がいるかもしれないという考えを捨ててください」ということです。はっきり申し上げると「もっといい人がいるかもしれない」と思って活動を続けた方で、実際「もっといい人」に出会えたことはありません。
仮交際中は同時進行が可能なので、比較しながら進めることができます。だからといって「もっといい人がいるかもしれない」という気持ちで無闇やたらに回数を増やすことはオススメしません。一人一人とのご縁を大事にして、真摯に向き合ってお付き合いをすることを推奨します。「もっといい人がいるかも」と思いながら、活動を続ければ続けるほど活動期間は長くなると思ってください。
結婚相談に入会したからには恋愛感覚を捨ててください。結婚相談所での婚活と、恋愛はまったくの別物です。恋愛は、お互いの「好き」という感覚が大事ですが、結婚相談所での活動は「この人と一緒に結婚生活をおくれそうか」という点が大事であり、接する上での視点が変わってきます。
お見合い相手のことを「好きか」という視点で活動をすると、結婚へのハードルが上がってしまい、何度デートを重ねても「ここが気になる」というポイントが出てきてしまうでしょう。
結婚相談所では恋愛経験が少ない方も多いですが、むしろ恋愛経験があるほうが、比較対象がいるので、「(元交際相手の)〇〇はこういうことをしてくれたのに、(結婚相談所で出会った)●●さんしてくれなかった」というような考えをしてしまいがち。それを防ぐために恋愛感覚は捨ててもらうことが大事です。
お相手の相談所や、2人が合うペースにもよりますが、目安としてお見合いをした日から成婚退会までトータル3ヶ月、仮交際を経て、「この人と真剣交際に入りたい」と決断したら1ヶ月〜2ヶ月、と考えていただきたいです。もちろん人の気持ちなので3ヶ月で決めきれないこともあるので、IBJの場合、真剣交際で6ヶ月経ったら結婚の意思に関係なく卒業していただくのがルールです。
とはいえ最初から6ヶ月付き合うつもりでいると、5ヶ月ぐらいのんびり付き合って、残り1ヶ月でバタバタするということになりかねないので、目標は「3ヶ月で決める」と思っていただきたいのです。3ヶ月で決めきれなかったら、「なぜ決断できなかったのか」ということを考えてもらいます。その課題を踏まえて2人でデートをするというのを繰り返していただき、結果的に6ヶ月かかってしまったということは全く問題ありません。
ただし、意識をしなければ、いくらでもデートを重ねることはできるので、やはりメリハリをつけて行くことが大事です。
お見合いを経て仮交際に入って気をつけていただきたいのは、2人の距離を近づけることです。敬語をなくす提案をしたり、お互いの好きなものや嫌いなものなど、感覚を知るように心がけましょう。オススメするのは映画デートです。どんな映画を観るか選ぶタイミングで、相手の好みが分かりますし、観終わったら、映画の感想を言い合ってお話ができますよね。そういったことからお人柄や価値観を知ることができます。
仮交際から〜真剣交際に移行したら、お相手の家族関係のお話を聞いてみることをオススメします。結婚したら、どういう家庭を築いていきたいかは、結婚相手を見定めるにあたって大事な要素ですよね。子供の頃どんな子供だったか、家族旅行は行ったりしていたか、などを聞いてみると、どんな親子関係なのかわかると思います。
また、結婚生活を共にする上で、親御さんを大切しているかどうかも予め確認しておきたい項目です。照れ隠しで素直に話せない方もいらっしゃいますが、どんなお母さんかという話を聞いてみると、イメージがつきやすいです。
中には、親子関係が良くない方もいらっしゃるので、それがどうしてなのか、確認しておくといいでしょう。
お見合い相手と交際をしていく上で、気をつけていただきたいことを紹介しました。他にも、最短ルートで成婚退会するために気をつけていただきたいポイントがあるので、紹介します。
なんと言っても、自分が自然体でいられる相手かどうかを見極めましょう。見栄を張ったり、ちょっと背伸びをしてしまうような相手は、刺激的かもしれませんが、結婚相手となると、いつか疲れてしまうかもしれません。
性格にもよりますが、女性はお相手に「リードしてほしい」とおっしゃる方が多いです。デートのときにリードしてくれる男性は、一見素敵に見えるのですが、実際に結婚生活になったら、ある意味「リードしてくれる相手に自分が合わなきゃいけない」とも言い換えられます。自分にこだわりがあって、相手に合わせてもらいたい場合、「なんでもいいよ」と合わせてくれる人のほうが上手くいくと思います。
結婚相手を探す上で、見た目、学歴、職業、収入ももちろん大事な条件だと思いますが、結婚は、他人の2人が共に生活をしていくもの。家事全般、子供が生まれたら子育てを協力してくれるかどうかは、人柄がものをいいます。どんな結婚を望んでいるのか、理想とする家庭、そう言った価値観と同じように、人柄を重視することが大事です。
結婚相談所で見切りをつけるタイミングについて、いつと一概に言えるものではありません。われわれカウンセラーは、見切りをつける前に、できるだけ納得のいく結婚相手を見つけていただけるようにサポートします。
とはいえ、「いくら申し込んでもお見合いが成立しない」「お見合いが成立しても仮交際まで続いていかない」など、なかなか上手くいかなくて心が折れてしまうこともあるかもしれません。その場合、休会という選択をするのもひとつの手です。婚活は気力も体力も使うものなので、元気に活動できる状態であることが大事です。見切りをつけて、退会するのは簡単ですが、試行錯誤しながらも活動を続けていれば、きっとチャンスが巡ってきます。
※2018年3月〜2019年2月の1年間に交際・婚約・結婚を理由に退会届を当社に提出されたお客さま(会員同士・会員外)