「真剣に結婚を考えている人と出会いたい」という気持ちで、結構相談所での婚活を検討している方は多いことでしょう。入会後、結婚したいと思える人に出会えて、無事成婚退会することを目標に活動をするわけですが、いいことばかりではなく、辛いと思うこともあるでしょう。
具体的に結婚相談所の活動で辛い部分とは、どんなことなのでしょうか? よくあるお悩みと、その乗り越え方について、長年結婚相談所で会員のみなさんの悩みに寄り添ってきたカウンセラーの方に詳しく教えてもらいました。
まず結婚相談所に入会してから、無事成婚退会するまでどんなことに悩んでいるのかを時系列で紹介します。
まず、辛いのはお見合いの申し込みが来ないこと。ツヴァイとIBJ加盟店を含めると9.4万人(2022年3月時点)の方が登録しています。割合で言うと男性が49%、女性が51%、それぞれ4万人以上の男女が登録しているにも関わらず、申し込みが来ないというのは辛いですよね。
自分が「いいな」と思った相手にお申し込んでも成立しないと辛いですよね。1ヶ月に申し込める数は、相談所やプランによって上限が決まっていますが、男女問わず人気会員に申し込みが集中するため、なかなか成立しません。仮に20人に申し込みをして1人お見合いを受けてくれればいいほうと言われています。
写真やプロフィールを見てお見合いが成立し、1時間ホテルのラウンジや喫茶店でお話をしてみたけど、2回目も「会いたい」と思ってもらえなかったという状態です。1や2の悩みに比べれば、一歩前進したお悩みと言えるでしょう。
男性に多いのが「会話が弾んだから交際したいです」とお申し出があったものの、お相手からは「会話が弾まなかった」とお断りされるケース。相手がうまく相槌を打ってくれるのを会話が弾んだと勘違いし、自分ばかり話してしまった場合などに起こる現象です。自分だけが盛り上がったかと思うと、さらに辛いですよね。
結婚相談所では、仮交際中は同時進行でお見合いしたり、デートを重ねることが可能です。カウンセラーの立場から、なるべく「男性には2人、女性には3人同時進行をしてください」と伝えています。交際相手がいることは喜ばしいことですが、仕事が忙しかったりすると、スケジュールをやりくりするのが物理的に大変だということで頭を悩ませていらっしゃるようです。
仮交際を経て、「この人と真剣交際に進みたい」と思い、結婚に向けて交際を続けていたのに、いざ断られるのも辛いですよね。別れの理由は十人十色、人それぞれの事情があると思いますが、自分はこのまま「成婚退会したい」と思っていたのにお相手にお断りをされるのは、非常に辛いことです。
結婚相談所での交際が進むにつれてのお悩みについて紹介しました。それぞれのお悩みについて、カウンセラーはどのようなアドバイスをしているのでしょうか?
申し込みが来なくて辛いと仰る方には、写真とプロフィールの見直しをオススメしています。お見合いが成立する前の情報は写真とプロフィールしかありません。自然体の笑顔が作れているか、プロフィールの情報が少なかったり、ネガティブな情報が書かれていて、悪い印象を持たれていないか、ひとつずつ見直していきます。
申し込みが成立しない方には、同じく写真とプロフィールを見直しつつ、結婚相手の「希望条件の幅を広げてみませんか?」とアドバイスします。少し条件を変えるだけで、検索の数が大きく変わってくるのです。
そして条件に当てはまっていなくても、申し込んでくれた方にお会いする。条件をすべて捨てる必要はないので、申し込んでくれた方の半分はお会いしてみましょう。そのうち、お断りする理由がある程度明確になってくるので、それを踏まえて、条件を広げてみることをオススメします。
実際に、申し込みが成立して、人気会員の方と会えても、人気ということは常に申し込みがくるわけなので、常に不安がある状態と言え、なかなか交際に進まないということもあります。
初めてのお見合いを経て、お相手からお断りされた場合、カウンセラーとして、理由を極力伝えるようにしています。お断りで一番多いのは「交際や結婚をイメージできない」「会話のフィーリングが合わない」というものです。ただし、1度会っただけで、あなたのことがわかるはずないので、まったく気にする必要はありません。1時間でお相手の性格や価値観を知るのは難しいことですし、実際言いづらいことを「イメージできない」「フィーリングが合わない」という言葉でオブラートに包んでいることもあるので、気にせず、次のお見合いに向き合いましょう。
もしお断りの理由で言葉のニュアンスが難しいときは、電話でお見合いがどんな様子だったか深ぼって聞くこともあります。もし、マナー違反をしていたり、失礼な発言をしていたという理由だった場合、すぐに直してもらう必要がありますし、直せるものだったら同じ失敗をしないようにフィードバックします。
まず、仮交際はいくら同時進行が可能といっても、あまり間を開けずにデートをすることを推奨していることもあり、「男性は2人ぐらい、女性は3人ぐらいに絞って活動してみてください」と伝えています。たとえば土日が休みだったとして、2〜3人とデートを組むのは、かなり忙しく、休みの日はすべて婚活に充てるようなスケジュールになるでしょう。短期集中で婚活を進めたい方には、そういった忙しいスケジュールもいいですが、少しゆとりを持って進めたい方は、あまりスケジュールを詰め込みすぎず活動していただくことをオススメしています。
真剣交際まで進んだのに、最終的に結婚までいかずお断りをされてしまった場合も、お断りの理由をしっかりお相手の相談所に確認します。直接的な表現で傷つけてしまいそうな場合、ちゃんと言葉を選んでお伝えします。
真剣交際に入ると、2人の問題ではなく家族や友達といった、実際の結婚生活を踏まえた交際になるため、お断りの理由もさまざまです。お相手と「本気で結婚したい」と思っていればいるほど、お断りされるのは辛いですが、婚活はすべてタイミング。当たり前ですが、結婚は2人の気持ちが同じでないとできません。「もっと自分に合う人に会うチャンスと切り替えていきましょう」とお伝えします。
普通の恋愛やマッチングアプリでの婚活と結婚相談所での婚活の大きな違いが、カウンセラーがいることです。ちょっと気になることや不平・不満を話せる存在がいるというのは大きいことだと思いませんか?
活動を進めていく上で、カウンセラーという立場で意識しているのは、気持ちを整理しながら、私から「こうしましょう」と言わないことです。必ずご自身で答えを出していただきます。時間がかかる方もいれば、短い時間ですぐに気づける方もいらっしゃいますが、自分で言葉にしていくと、必ず自分の気持ちがわかります。カウンセラーは自分の気持ちや考えを押し付けたいわけではないので、あくまでも気持ちを整理するためのお手伝いをさせていただきます。
スタート時はモチベーション高く活動されても、長期戦になればなるほど、婚活疲れしてしまいます。そうすると、「婚活を辞めたい」「相談所を退会しようか」と検討をされます。「いい人と出会えない」「自分に合う人がもういない」「交際が思うように進まない」など、理由は人それぞれですが、今までの申し込みとはちょっとやり方を変えて、パーティーに参加してみたり、ハンドメイドといって、カウンセラーが相手を探してセッティングする方法を提案いたします。
また「あと1ヶ月だけ頑張る」と期間を決めて、最後の活動を頑張った結果、出会えた方と成婚退会された事例などを紹介し、「もう一度頑張ろう」と思ってもらえるような、お話をさせていただきます。
自分だけが辛いと思うと辛い婚活ですが、相談所に限らず、婚活で苦労される方はみなさん同じ経験をしています。中には、稀に入会して一番始めや2人目に会った方と成婚退会まで迎える方もいらっしゃいますが、極めて稀な例です。
結婚相談所に入らず、アプリや友達の紹介など自力で活動している方は、すべて1人で考えて行動し、自分1人で決断をしていかなくてはなりません。その点、どんな些細な悩みでも、客観的にアドバイスがもらえるカウンセラーがいるのが相談所の最大のメリットだと思うので、しっかり活用して、成婚退会を迎えてほしいと思っています。
※2018年3月〜2019年2月の1年間に交際・婚約・結婚を理由に退会届を当社に提出されたお客さま(会員同士・会員外)