「あばたもえくぼ」とは言いますが、離婚しないためにも、結婚相手の欠点の中には“あばた”にしないほうがいいものもあります。
「離婚に発展しないために、相手選びで大事なポイント」があります。それは、単に「結婚にいい相手のポイント」よりも重要だと言えます。
結婚相手で、「これだけは見落としてはいけない大事なポイント」とは何でしょうか。
「結婚生活は幸せしかない」なんてことはなく、日々の生活の中で、色々な問題、トラブルも起こるもの。そんなときに、「お互いにきちんと話し合えるのか」「誠実に対応できる人なのか」というのは、重要なことです。
トラブルが起こったときほど、その人の本性が見えるもの。状況がいいときは誰もがいい人でいられますが、トラブルのときにはガラリと残念な人に変わってしまう人もいます。向き合わずに逃げてしまう人、保身に走る人、誤魔化す人、力ずくで相手を従わせようとする人などの場合は、一緒に生きていくのにふさわしい相手ではないかもしれません。
結局、結婚は、「大変なことがあっても、この人となら一緒に乗り越えていける」と確信できる人としたほうがいい。そうでなければ、ちょっとしたトラブルが起こっても、すれ違って離婚に発展してしまうことがあります。
そもそも信用できない相手と一緒に暮らすのは辛いことなので、どちらか、もしくは一方が配偶者を信じられなくなってしまうと、結婚生活は破綻しやすくなってしまいます。
恋に落ちている真っ最中は、楽しい会話をしているだけで成り立つことも多いですが、結婚した後は、そんなわけにはいきません。毎日の生活の中で、トラブルが起こったり、意見が割れたりすることは、多々あります。
女性の場合は、「グイグイひっぱってくれるような男性が好み」という人もいますが、たとえリードをしてくれても、きちんと「望みや意向は聞いてくれる人か、どうか」は大事なポイントです。
一方的に自分の意見を押し付ける人、意見に反対すると言い負かせる形で強引に物事を思い通りに進めようとする人などは、要注意。夫婦は「折り合いがつけられる関係」でないと、どちらか一方が我慢をし続けなくてはいけなくなりますしね。
また、一緒に暮らしていると、ずっと「ステキな人」でいられる人は稀です。家の中ではみっともない姿や言動を見せてしまうところもあるし、それはお互い様。そんなとき、相手がどんな姿を見せても嫌いにならないでいるためにも、相手に「人として尊敬できるところ」が1つでもあることは大切です。
極端な話でいうと、「カッコいいから」「美人だから」というのが、好きである理由の場合、相手の残念な姿を見てしまうと、愛情がサーッと冷めてしまうこともあり得ます。だから、単に恋愛感情だけでなく、「人として惚れる」ところがあったほうがいいのです。
結婚生活においては、「好きなことが似ている」よりも、「嫌いなことが同じ」という相手のほうが、関係が壊れにくいことがあります。
夫婦は二人三脚で人生を歩むことになるので、相手の言動は自分にも大きな影響を与えます。だからこそ、配偶者が“自分にとって嫌いなこと、苦手なこと”をすると、だんだん一緒にいられなくなってきてしまうのです。場合によっては、相手を尊敬できなくなり、嫌いになってしまうこともあるくらいです。
よくあるのが、「家の清潔度」の違いで揉めるパターン。自分はキレイ好きで部屋が散らかっているのが苦手なのに、配偶者は掃除が下手で、いつも自分が掃除をしなくてはいけないような状態だと、喧嘩になり、場合によっては離婚に発展することもあります。
何を苦手だと思うのかは、人それぞれ。そこに正しいも間違いも、ありません。
例えば、「人前でオナラをすることが、どうしても許せない」「記念日を忘れるなんて、考えられない」「LINEを送っても、返事が遅い」など、一見些細に感じることでも、どうしても許せない人はいます。
その場合は、どんなに魅力的な人と結婚しても、それがきっかけで嫌になってきてしまうこともあり得るのです。
だから、「自分にとって絶対に譲れないことは何か」は自覚しておいたほうがいいし、「その嫌いなこと、許せないことをしない相手」を選んだほうがいいでしょう。
日々の生活には、やはりお金が必要です。お金に対する価値観、使い方が違って、離婚に発展するのは、よくあることです。
例えば「お金を出したほうがいい場面ではきちんと出せるようでいることがカッコイイ」と考えている人が、どんなときでもお金を出したがらない人と結婚してしまうと、残念な気持ちになることは多いでしょう。
逆に、「お金を節約して、将来に備えることが大切だ」と思っているのに、配偶者が無駄な買い物ばかりして浪費していると、たまらない気持ちになってきます。
ましてや、「絶対に借金はしたくない」という人が、平気でお金を借りてしまう人とは共に生活をするのは厳しいもの。もし配偶者がお金を返せないまま他界してしまったら、財産放棄をしなくてはいけなくなりますしね。
「生活レベルの望み」も人によって違います。セレブリティな生活が好みの人もいれば、「質素が一番」だと思っている人もいるので、あまりに合わない相手とは一緒に生活をするのが難しくなってきます。
結婚当初は、配偶者が多くの収入を得ていたのだとしても、場合によっては倒産、リストラ、病気などで、これまでのような収入を得られなくなることも起こり得ます。
そんなことが起こったとき、夫婦ならば、「自分が配偶者を支えていきたい」と思えることは、大事なこと。たとえ専業主婦でも、「自分も外で働いて、支えたい」と思えるのかどうか。
「相手にお金があること」が結婚相手のポイントにしてしまうと、「金の切れ目が縁の切れ目」というように、収入が減ると一緒に生活する意味を感じなくなってしまう(薄情な)人も、現実的にはいます。
お金の価値観が合うかどうかだけでなく、やはり、愛情を大切にできる人でありたいし、結婚相手もそういう人を選んだほうがいいでしょう。
どんなに容姿端麗でも好条件でも、「人を愛せない人」の場合は、やめたほうがいいです。幸せになれないですしね。
自分が愛情を注げば注ぐほど、空しくなっていく相手はいます。もちろん本当の愛は「無償」ですが、やはり夫婦であれば、「自分も愛されたい」と思うのは当然のこと。日々、お互いを思いやることで、愛が育まれていきますしね。
“愛せる人”というのは、単に「好き」「愛している」といって、プレゼントしたり、何か奉仕をしたりしてくれる人を言うわけでもありません。
そういう人の中にも人を愛せない人もいます。単なるエスコート上手なだけで、愛情があるフリをしていても、すぐに相手に飽きてしまう人もいますしね。だから、“表面的な愛情”にひっかからないことは大切です。
人を愛するというのは、「“ありのままの相手”を受け止め、成長と幸せを願うこと」。意外と「“ありのままの相手”を理解すること」は難しいもの。だから、「あなたのために言っている」という言い訳の元、自分の理想を押し付けてしまう人もいます。
そんな“利己的な愛をぶつける人”に出会ったときは要注意。その人は、“あなた自身”を愛しているのではなく、“自分の理想通りに変わってくれる、あなたらしくない「あなた)」”を求めてしまっているからです。
実は、幸せでいるために、一番大事なことがあります。それは、「自分らしく生きること」です。
自分らしさを失っていて幸せな人は皆無です。それくらい、いつも「自分自身である」ことは大切なことなのです。
だから、結婚するなら「自分らしくいられる相手(=“ありのままの相手”を受け止める愛情を持っている相手)を選ぶこと」は大切なのです。
結局、幸せになれる結婚相手を探したければ、“表面的な条件、魅力”ではなく、もっと奥にある“人間力”を見られるようになることが大切。もちろん自分自身も内面をしっかり磨いて、人を愛せる人でありたいものですね。
コラムニスト・ひかり
2011年からずっとAll Aboutの恋愛・人間関係ガイドとして活躍し続け、2018年にAll Aboutの「2017年度MVP(恋愛部門)」を受賞。30、40代の独身女子に支持される、等身大コラムニストとして人気。
今年は、「“子供おばさん"にならない、自分らしい恋愛」(ステップモア)を出版した。
ブログ「ホンネの “子供おばさん"日記」と4コマ漫画「子供おばさん」で、アメブロ公式トップブロガーとしても活動している。
※2018年3月〜2019年2月の1年間に交際・婚約・結婚を理由に退会届を当社に提出されたお客さま(会員同士・会員外)