お見合いでは、「また会いたい」と思われる人になることは大事なこと。お見合いは、一般的な恋愛の出会いとは少し違うので、相手の期待度が高いこともあります。だから、「結婚したい相手の条件に合っているのか」「身だしなみはきちんとしているのか」というのは、最低限必要になってきます。
ただ、そこはクリアしていても、「また会いたい」と思ってもらえるかというと、そうとも言えません。
次のデートにつながる人は、どんなことができているのでしょうか。
お見合い相手が好みのタイプであってもなくても、まずは「相手に興味を持つこと」が大切です。
逆を言うと、どんなに容姿端麗で性格が良くても、モテない人というのがいます。そういう人の共通点は、「相手に興味を持っていない」ことが多いのです。
人は、自分に興味を持ってくれる人に対して好感を抱きやすいもの。だから、まずは、相手が話していて楽しくなるような質問をしてみるといいでしょう。
例えば、
など。
相手に質問する時は、「相手の魅力を知りたい」という気持ちでいることが大切です。「相手は結婚したらどんな人なのか(自分にとって都合がいいのか、悪いのか)」といった視点を持ってしまうと、相手に勘づかれるし、そういう時の質問はどこか“ジャッジ”が含まれていることが多くなります。
また初対面の時は、自分とは違うところがあっても、否定する必要はありません。合わないと思うのであれば、自分のほうが次に会うことをやめればいいだけのこと。
「“そういう人” なんだ」と思いながら、相手像を知っていくことが大切です。
相手のことを知っていくことで、相手の「思考のベースとなるものさし」や「相手の立場でものを見る」ことができるようになっていくので、相手が望んでいることをキャッチしやすくなります。
恋愛に限らず、仕事でも、「相手が要求する以上のものを出す」ことで、ようやく次のステップに進めるようになることは多いもの。恋愛でも、相手をよく理解し、相手が望んでいること以上のことをしてこそ、「また会いたい」と思われることにつながりやすくなるのです。
例えば、初対面の時に相手が「釣り」が趣味で、パートナーができたら一緒にやりたいと考えていることが分かったら、単に「そうなんだ」で終わらせないで、次に会うことがあれば、少しでも釣りの知識を入れておくことも大切。そうすると、話が弾みやすくなるし、「今度、一緒に行きましょう」という展開にもなっていきます。
相手は、自分のためにそこまでしてくれるとは思わないので、喜んでくれることも多いでしょう。
人に好かれやすい人は、基本、褒め上手です。とはいえ、無理にお世辞を言う必要はありません。本当に素敵だと思うところを見つけて、素直に伝えるのです。
基本的に、誰もが“世界で一番好きで大切な存在”は、「自分自身」なのです(笑)。だから、その自分を大切にしてもらいたいし、褒めてくれるとうれしいものなのです。
「また会いたい」と思われやすい人は、相手の魅力を引き出したり、受け止めたりすることがうまいことが多いもの。自分が輝くのも大事ですが、相手を輝かせることも大切なのですよね。
ただし、褒める時に少しコツがあります。
例えば、容姿端麗の人に「カッコいいですね」「美人ですね」なんて言っても、言われ慣れていることが多いので、ピンとこないものでしょう。それよりも「あなたらしい視点」が大切なのです。
例えば、「声が素敵ですね」「手がきれいですね」といった、他の人にあまり言われていないようなところや、話の流れから「誠実な方なのですね」「優しい方ですね」「面白い方ですね」と、内面の部分を褒めたりすると、相手の印象に残ることは多いでしょう。
お見合いの場で、相手に気にいられたくて自己アピールばかりしてしまう人もいます。よほど「料理上手」「掃除が好き」とか、“結婚したら相手にとって役立つような特技”の話であれば、まだいいのですが、そうでなければ、相手にとっては「つまらない話」になりやすいもの。
「相手に『つまらない』と思わせる」=「相手に苦痛を与えてしまう」ということでもあります。できることなら、「相手が聞きたくなるような話題」を探すようにしたほうがいいでしょう。
実は、自己アピールが強い人は、自分で自己を認められていないから、人に褒められることで安心しようとする傾向があります。まずは自分で自己をきちんと受け止められるようになることは、恋愛、結婚に限らず、人間関係を良好にするためにも、大事なことなのですよね。
「次も会いたい」と思ってもらうためには、「一緒にいて楽しい」と感じてもらうことが重要なポイント。そのためにも、できることなら、「ポジティブな雰囲気」と「前向きなことを話すこと」は大切です。
初対面から何かに愚痴ってしまっては、「次も会いたい」とはなりにくいもの。聞いていて気分が下がる話ですしね。
どんなに悪い環境、状況でも、必ずといっていいくらいに「良いこと」も隠されているもの。「良いこと」に目を向けて、前向きな思想を持って話すことが大事なのです。
例えば、注文した料理が出てくるのが遅い時に、「遅いですね。このお店、ハズレですね」では、心に余裕のない人に見えてしまいます。それよりも、「丁寧に作っているから、きっと美味しいですよ!」なんて笑いながら言える人の方が、優雅に見えます。後者のほうが、「将来、一緒になりたい」と思われやすいことは多いでしょう。
恋愛に限らず、どんな場面でも、ある程度「サービス精神」はもっていたほうが、人に好かれやすくなるもの。
お見合いでは、ある程度、“相手を楽しませられる会話”をすることは大切です。それは、これまで伝えてきた「相手に興味を持つ」「褒め上手になる」ことはもちろんのこと、それだけでなく、相手に「面白い」と思ってもらえるような話のネタを事前に用意しておくといいでしょう。
どうしたら相手に面白いと思ってもらえやすくなるのかというと、「へぇ!」と思わせる内容を入れることです。
例えば、自分の飼っているペットの話をするにしても、その動物ならではの「あるある」や、動物らしいかわいいエピソードなどを話すと、興味を持ってもらえることがあります。
例えば、「うちの愛猫は、ご飯が欲しい時の鳴き声が“ゴハン”と聞こえる」なんて話があると、「へぇ!」と思いますしね(笑)。
つまらない会話をしてしまう人は、「相手のため」ではなく、「自分が話したいことを話す」傾向があります。それは、サービス精神が足りないと言えるでしょう。
例えば、「この間、新宿のイタリアンに行ったら、美味しかった」だけでは、“小学生の感想文”と大して変わりません。聞いているほうも、「あ、そうですか。よかったですね……」で終わりです。
そうではなく、「そこのイタリアンは隠し味に味噌を入れているので、他のお店とは違う美味しさなんです」という、意外な知識を入れるとか、「美味しいお店なので、今度一緒に行きませんか?」とお誘いをすれば、相手にも関係のある話になってきます。
また、「10人いたら、9人が言いそうなありきたりなこと」を話しても、聞いている側は大して面白くないことが多いです。
例えば、コップに水が入っているとします。「コップに水が入っているね。透明だね」と言うだけなら、ありきたりです。
「コップを触ってみたら、中に入っているのは、実はお湯だった」と言うと、すこし「へぇ!」となるかもしれません。
「そのコップの中のお湯を飲んでみたら、砂糖水だった。甘かった」となったら、「え!そうなの?」と驚きの反応が来るでしょう。
つまり、何かに対し、「自分はどんなアクションをして、どんな発見があったのか」まで話すと、“あなたならではの面白い話”になりやすいです。
人を楽しませる会話をする人は、「自分が発見したこと」「相手に役立ちそうなこと」を話題にすることが多いのです。
ここまで、「また会いたい」と思われやすくなるコツを紹介しました。でも、二度目がなくても、落ち込む必要はありません。
ただ単に“寂しさを埋めるための相手”を求めているのであればまだしも、人生を共に歩む“たった一人の相手”を探す場合は、「いい人だけど、おそらく自分の人生のパートナーはこの人ではないな」と感じることもあるのです。
逆に、「また会いたい」と思う相手というのは、どこか初対面とは思えないくらい「しっくりくる」ところがあったり、お見合い(デート)後も心にずっと相手のことが残っていたり。それは理屈ではないところもあるのです。
人と人とが出会い、惹かれ合い、結ばれるのは、人智を超えた部分での “ご縁”もあってのこと。「選ばれる、選ばれない(選ぶ、選ばない)」という話とは、ちょっと違うところもあるのです。
だから、次がなかった時は、一応、自分の悪かったところも見直しつつ、「縁がなかったのだ」と思って、気持ちを切り替えましょう。
“本当にご縁のある相手”と出会い、結ばれることのほうが大事ですしね!
コラムニスト・ひかり
2011年からずっとAll Aboutの恋愛・人間関係ガイドとして活躍し続け、2018年にAll Aboutの「2017年度MVP(恋愛部門)」を受賞。30、40代の独身女子に支持される、等身大コラムニストとして人気。
今年は、「“子供おばさん"にならない、自分らしい恋愛」(ステップモア)を出版した。
ブログ「ホンネの “子供おばさん"日記」と4コマ漫画「子供おばさん」で、アメブロ公式トップブロガーとしても活動している。
※2018年3月〜2019年2月の1年間に交際・婚約・結婚を理由に退会届を当社に提出されたお客さま(会員同士・会員外)