親御さんや愛犬という大切な存在を失って、婚活をする決意をしたという40代のＪさんとＭさん。初めて出会ったときから居心地の良さを感じていたというお二人が打ち解けるまでにはそう時間はかからず、出会って1カ月で真剣交際、2カ月でプロポーズと猛スピードで成婚退会されています。

そんなＪさんとＭさんに、婚活をはじめたきっかけや結婚するまでの経緯などをお聞きしました。

大事な存在を亡くし、婚活を決意

婚活をはじめようと思ったきっかけを教えてください。

Jさん結婚したいという気持ちは漠然とあったんですけど、今思うと積極的には動いていなかったんですね。そんな中、2019年に母が亡くなりまして親不孝をしちゃったなと思って。職場の20代の同僚が急に結婚することになったことなんかも重なって、積極的に行動してみようかなという気持ちになりました。

Mさん両親の仲があまり良くなかったこともあって、私自身はもともと結婚願望がまったくなかったんです。ただ、2021年に父親が亡くなって、その後を追うように2匹飼っていた愛犬の1匹も亡くなったんですね。母親ともう1匹の愛犬がいなくなったら、私は一人ぼっちになってしまうとすごい喪失感に襲われて。自分の幸せをいい加減考えないといかんなと思って行動することにしました。

お二人とも大事な存在を亡くされての婚活スタートだったんですね。結婚相談所以外の婚活方法は検討されましたか？

Jさん自治体が主催している婚活サービスに一度登録したことがあったのですが、結婚相手を真剣に探そうとしている女性が少ない印象で。結婚相談所は真剣にお相手探しをしている方が多そうだなと感じましたし、中でも規模が小さな相談所のほうが、担当者の方が熱心に対応してくださるんじゃないかなという勝手なイメージがあって、IBJ加盟店を利用することにしました。

Mさん私は同い年の大親友がツヴァイで成婚したことに触発されて、ツヴァイに入会しました。自分の幸せを考えなくちゃと思ったタイミングだったこともあって、背中を押してもらえた気がしたんです。

お互いに出会うまではどのように活動されてきましたか？

JさんＭさんに会うまではちょっとつらいことが多かったですね。担当者の方に積極的に申し込むように言われて申し込んではみたんですけれど、返事がなかったり、お断りされたりとなかなかうまくいかなくて……。年齢が46歳なので、正直なところ簡単ではないとは当初から言われていましたが、お断りされると落ち込んで、こちらからお申し込みをするのを休んでいた時期もありました。

Mさん私も知らない人といきなり会うという行為がけっこうストレスで、お腹を壊したり体重が減ったりと体にも不調が出ていました。ただ、それまでは受け身で活動してしまっていたので、自分から積極的に行動して、それでダメだったら休会しようと積極的に行動し始めました。そのときに出会ったのが彼だったんです。

初回のお見合いで「僕の気持ちは決まってます」

お二人はどのようにしてマッチングされたんですか？

Mさんツヴァイのアプリ経由で、私から申し込みました。年齢は私よりもちょっと上でしたが、見た目がタイプだったので。

Jさんすごくうれしかったですね。男性が申し込まれるのはごく稀だと聞いていましたし、婚活に疲れて自分から申し込みをするのはお休みしようかなと思っていたタイミングだったので。それに、Mちゃんはカラオケをはじめとして趣味が合うし、彼女のプロフィール写真は自然の中で撮ったもので、人柄が伝わってとても好感が持てたんです。

お互いの第一印象はいかがでしたか？

Mさん当日は喫茶店でお話したんですが、私は「写真どおりの人が来た」と安心しましたね。それまでは写真と雰囲気が違うなと感じたりする方もいたので……。

Jさん僕もプロフィールから受けていた印象どおりの人だなと感じました。僕は口下手なこともあって、それまでのお見合いだと話が途切れてしまうことに悩んでいたんですけど、Mちゃんは話をしっかり聞いてくれるので安心して、1時間があっという間でしたね。あまりに居心地が良いので、一緒にいる間に「僕の気持ちは決まってる」とか言っちゃったくらいで（笑）。お店を出てすぐに担当の方に連絡したんですけど、彼女からもすぐにOKをもらえてホッとしました。

カラオケとドライブの半日デートで距離を縮める

初めてのデートはどちらに行かれたんですか？

Jさんお互いの共通の趣味であるカラオケに2時間行きました。僕は歌がそんなにうまくないんですけど、カラオケだと自分らしさを出せるかなと思って。僕のことを知ってもらって、Mちゃんと少しでも早く仲良くなりたいという気持ちがありました。

Mさん最初のデート先にカラオケを提案されて、正直ちょっとびっくりはしたんですけど、楽しかったですね。

Jさんカラオケの後はドライブをして、とくに目的地を決めるわけでもなくブラブラとして。家族のことやこれまでのことを話して、もうずっと一緒にいたいなと居心地の良さを感じていました。

早い段階でお互いに惹かれあっていたんですね。仲が深まったなと感じたのはいつころですか？

Jさん2回目のデートで、手をつないだときですね。多度津町にある見晴らしのいい公園に行って「手をつないでもいいですか？」と聞いて「はい」と答えてくれたんです。Mちゃんともう一歩仲良くなれたようでうれしかったです。

Mさん一般的には早いペースなのかもしれませんが、私もうれしかったですね。

Jさんその後もMちゃんともっと仲良くなりたいという一心で、8月は全部で5～6回会っていたと思います。平日の仕事終わりも時間ができれば会いに行っていました。

居心地の良さの延長線上に、自然と結婚があった

告白までのお話をお聞かせください。

Jさん僕の気持ちは決まっていたのですが、タイミングがなかなかなくて。告白した日もドライブに行く約束をしていて、車に乗って発車するまでの間の雰囲気がよかったので、今だと思って「結婚を前提にお付き合いしてください」と告白した感じです。出会ってまだ1ヶ月も経っていませんでした。

Mさん嬉しかったんですけど、それまでにもいつも「好き」「好き」言ってくれていたので、新鮮味はなかったかな。

Jさんでも、お互いの気持ちが改めて確認できて、僕としてはホッとして。その日のデートでは将来の話もじっくりできました。

プロポーズのことも教えていただけますか？

Jさんプロポーズをしたのは10月で、彼女の部屋でした。Mちゃんのことを第一に考えて、これからもずっと大切にするとかいろいろ長々と言いましたが、最後に「僕と結婚してください」と。

Mさんいつも好きだとは言ってくれていたんですが、改めてプロポーズしてもらえて、恥ずかしさと嬉しさでいっぱいでした。私も、最初のデートが終わった段階で、「この人だな」と何となく思っていました。素の自分でいられて居心地が良かったんですよね。

Jさん僕も出会った当初からMちゃんに居心地の良さを感じていて、もっと仲良くなれたらいいなという気持ちで本当に一歩ずつ距離を縮めていって、その延長線上に自然と結婚があった。彼女のすべてが好きなんです。プロポーズのチャンスをずっと見計らっていたので、やっと言えたという感じでした。

ずっと一緒にいたいから、リフォームを超特急で準備中

現在は一緒に住まわれているんですか？

Jさんゆくゆくは僕の家で一緒に暮らしていくつもりなんですけど、家が築40年を超えているので、リフォームをする予定で。それが落ち着いてからMちゃんを呼びたいなと思っています。24時間ずっと一緒にいたいくらいなので、リフォームを急がなければいけませんね。

Mさん婚姻届けの提出も12月12日に済ませました。日にちはとくにこだわりはなかったのですが、彼の誕生月である12月の大安の日に合わせて。

おめでとうございます！　お互いの好きなところを教えてください。

Jさんまず笑顔が素敵ですよね。ほかにも僕にはない良いところをいっぱい持っていて、補い合える感じもいい。あとは繰り返しになりますけど、居心地の良さですね。

Mさん私は包容力があるところかな。

今後はどんな家庭を築いていきたいですか？

Jさんちょっとしたことでも笑い合って、大変なことも乗り越えられるような家庭を築いていきたいです。

Mさん毎日のようにピリピリしていた私の両親を反面教師に、笑顔の絶えない家庭を築いていきたいです。

（2022年12月10日取材　香川県桃陵公園で撮影）