前の結婚を経て、同じようなタイミングでお子さんが自立したお2人。「今度は自分のために時間とお金を使おう」と思ったHさんと、親友から「もう一度幸せになってみたら？」と後押しされたYさんは、結婚相談所に入会しました。「こんなにお互い想い合える相手と出会えるとは思っていなかった」と口をそろえる2人が大事にしていた考え方とは？ 出会って1ヶ月でスピード婚を果たした極意を教えてもらいました。

自分のために時間とお金を使ってみようと思った

婚活を始めたきっかけと相談所を選んだ理由教えてください。

Hさん7〜8年前に離婚をしたんですけど、この春、1人息子が大学院を卒業して社会人になったタイミングで、二世帯住宅のローンも払い終わりまして、これまで背負っていたものが一切なくなったんです。それまで再婚は考えていなかったんですけど、残りの余生を考えて、今度は自分のために時間とお金を使ってみようと思いました。
色々調べたところ、結婚相談所は身分証明証などの書類を提出すると知って、それならお金を払ってでも入ってみようかなと思ったのがきっかけです。「浜松 大手の相談所」と検索したら、ツヴァイともうひとつ出てきて、自分の年齢に近い人が多そうなツヴァイに決めました。

Yさん私も1人息子が大学を出て、浜松で就職したんです。それで私も浜松に引っ越してきて2年ぐらいになるんですけど、コロナ禍になる前に離婚を経験しまして。かなり落ち込んでいたら、30年来の親友が「もう1回幸せになってみたら？」と言ってくれたんです。
騙されやすいタイプなのでマッチングアプリは怖いなと思ったのと、お見合いですごく幸せな結婚をした友達もいたので、子どものことにも理解がある、身元がしっかりした方と出会えそうな相談所に決めました。

活動中に苦労したことはありましたか？

Hさん7月に入会して、初めてお見合いを申し込んでくれたのがYさんだったんです。それで下旬にお会いして、トントン拍子で8月に退会したので、実は全く苦労を知らないんです。1〜2年ぐらいかかると思っていたのでびっくりしました。

Yさん私は結構大変でした。フルタイムで看護助手というすごくハードな仕事をしているんですけど、1日に3人とお会いした日もあり、婚活疲れしてしまって1ヶ月ぐらい休会もしました。しっかり休めたし、もう一度頑張ろうと思ったタイミングでHさんを見つけたんです。

飛行機からスカイダイビングをするような気持ちで申し込み

Yさん私の世代だと親から「望まれて、お嫁に行くのがいい」と言われて育ったので、好きな気持ちを表現したり、積極的に誘うのは苦手で、しかもHさんは1個下。お申し込みをいただくのは年上の方ばかりだったので、一般的に男性は年下の女性がお好きだろうと、弱気になっていたんです。
でもカウンセラーさんに好きなタイプの方がいたことを伝えたら「受け身でいてはダメ。ハンターになって当たって砕けろ！の精神で行きましょう」と言われまして。ですが、断られたらどうしようとすごく悩んでしまって…。

ご自身の年齢を気にされてしまったんですね。

Yさんそしたら「入会したときの目標を覚えていますか？」と聞かれて「2月の誕生日までに結婚することです」と返したら「あと何ヶ月か逆算していったら、付き合う期間は今しかないですよね？」と背中を押されて申し込みました。まるで飛行機からスカイダイビングをするような思いでした。

実際にお会いした印象はどうでしたか?

Yさん真面目で誠実な方だと思いました。プロフィール通りで、若い頃から体を鍛えていてスポーツマンだったっていうのもよくわかりました。あと、ご成婚された方が「自然体でいられることができた」とおっしゃるのを読んだり聞いたりしていて、本当にそれが1番大事だなと実感しましたね。

Hさん僕も初対面から全然気を遣うことなく、普段の状態で会話ができたんです。すごく優しくて結婚しても、こういう感じなんだろうなとイメージを持てましたね。

お見合いをした翌日に「今すぐ会いたい」と連絡

Yさんその後すぐに仮交際に進んだんですけど、お見合いの翌日に「今すぐもう1回会いたい」と衝動的に思ったんです。確か日曜の21時ごろで、次の日は仕事だったんですけど、ファミレスでコーヒーを飲むだけでもいいから顔を見てお話ししたいなと思って連絡をしたら、すぐに車で迎えに来てくれました。

その連絡がきたとき、Hさんはどういうお気持ちでしたか？

Hさんそりゃあ、もう嬉しかったです。「今から会いたい」って言われたのは衝撃でした。

Yさん10代か！っていうようなフレーズですよね(笑)。

衝動的に会いたくなるような人に出会えるなんて素敵ですね。

Hさんまたびっくりしたことに、お互いの家が車で5分ぐらいの距離だったんです。それがわかって、夜も遅くて暗闇でしたけど、浜名湖までドライブにいきました。
その車の中で「こういう理由で離婚しました」とか「親は2人とも高齢だけど健在です」とか、お見合いのときに話せなかった話をしました。そこでYさんは引かずに、僕にずっと寄り添ってくれるのを感じたので「もうこの人しかいない」と思って、翌々日ぐらい「結婚前提にお付き合いしてください」と伝えました。

Yさん私も最初から自然体でいられたし、Hさん以外は考えられないと思っていました。おそらく2人が共通していたのは「他にもっといい人がいるんじゃないか」という雑念がなかったこと。お互い駆け引きも好きじゃないので「この人だ」と思ったら、もったいぶらずに気持ちを伝えようと思ったんだと思います。

いかに自分をさらけ出せるかが大事

自然体でいられるというのは、自分をよく見せようとしないでいられるということですか？

Yさんそうです。恋愛だと1人の時間があったり、いいところだけを見せて付き合うことができますけど、結婚はこれからずっと一緒に人生を生きていくわけですから、いろんなイヤな部分とか、自分の悪いところもさらけ出さなきゃいけないですよね。相手の気になるところをイヤに思わないとか、許せるのが長く仲よくできる相手なんじゃないかなと思います。
私、料理は得意なんですけど、お片付けがあんまり得意ではなくて。Hさんは、そういうところを気にせず、すごく器の広い男性だったので、本当によかったです。すごく早い展開だったので、これから気づいていく部分もあると思うんですけど、1番最初に自分の見せたくないものを開示したので、もう怖いものはないです。

自分の見せたくないところは、やっぱり最初に見せたほうがいいですか？

Yさん早いほうがいいと思います。あと、私は親御さんにも早くお会いしたかったので、最初のデートで彼の親御さんにお会いして、さらにスピードアップしたのを感じました。Hさんがこんなに素敵なのは、育ててくれた親御さんの影響もあるだろうと思っていて。
実際お会いしたら、やっぱりお父様もお母様も、とってもいい方だったので、このご両親だったら私も仲よくできるし、支えていきたいなと素直に思いました。

Hさん再婚するつもりがなかった理由のひとつが、二世帯住宅ということもあって、再婚していきなり老夫婦を抱えるような形で私と付き合ってくれるような人は、この世にいるわけがないと思っていたんです。
だけど、Yさんは親に「会いたい」と言ってくれて、よく思ってくれて、支えたいとまで言ってくれる。そんな方はなかなかいないですよね。

プロポーズはどうされたんですか？

Hさん正式な言葉でプロポーズをしたわけではないんですけど、このまま結婚に向かっていく共通認識はあったので、私が勤めている会社のグループの百貨店に指輪を買いに行きました。

Yさん医療従事者なので、そんなにおしゃれはできないんですけど、さりげなくダイヤが入っていて、毎日つけていけるような指輪を選びました。一生を通じて二人を繋ぐ証でもあると思うので、すごく嬉しかったです。

お2人からずっと幸せオーラがあふれていますが、一緒にいて幸せだなと感じる瞬間はどういうときですか？

Yさん寝るときに手を繋いで寝ているんですけど、それだけで安心してよく眠れます。朝起きて「おはよう」と声をかけ合ったり、一緒に好きなコーヒーを飲んだりとか、全部幸せです。
お見合いって、条件だけで結婚相手を見つけるという、割と冷めたものなのかな？と思うこともあったんですけど、お互いこんなに想い合える相手に会えるなんて、本当に自分でも奇跡だなって毎日思っています。

Hさんすべての行動において、本当に僕のことを考えてくれているのがひしひしと伝わるんです。僕の健康のために「これを食べさせたい」とか、寝る前にマッサージしてくれたり。仕事が終わるとすぐ家に帰ってしまいます。

王子様を見つけたら自分が馬に乗っていかないとダメ

Ｈさん、世界一の幸せ者ですね！すべてはYさんが勇気を振り絞ったからなんですよね。女性から積極的に行くって大事ですね。

Yさん本当にそう思いました。「いつまで待っていても王子様は来ない。王子様を見つけたら、自分から馬に乗っていかないとダメ！」ってことなんだと思います。

女性は、受け身になってしまう方の方がきっと多いですよね。

Yさん私もずっとそうだったんです。もし相談所に入らず、自分1人で婚活をしていたら、自分自身を見つめることも成長もなく、同じような間違いをしていたかもしれないです。正直、お金はかかりましたけれど、それ以上の代えがたい方にこうやって早く会えたっていうのも、相談所に入会してよかったことだと思います。

相談所での婚活を通して、ご自身を見つめ直す時間もあったんですか？

Yさんいろんな婚活の記事を読んで、婚活がうまくいく人の考え方を参考にしたのは、自分を見つめ直すきっかけになりました。ずっと励まして奮い立たせてくれたカウンセラーさんの存在も大きかったです。

お話を聞いていると、お2人とも出会うべくして出会われたという感じがします。

Hさん運命を感じますね。Yさんはもともと茨城でお生まれになって、縁もゆかりもない浜松に、たまたま息子さんが就職したから住んでいたこと。僕が入会した月にYさんが休会から復帰したこと。家が近かったこと。あと、お互いの職場も道路を挟んで真向かいだったんです。

Yさんびっくりしました。彼が休憩中にタバコを吸っていて、私はその前を通っていたなんてこともあったかもしれないです。でも仮に「あの人素敵だな」と思っても、声をかけることなんてなかったでしょうから不思議な縁を感じます。それまで、お互い家族のため、親のために尽くしてきた人生だったので、これからは自分のために生きていこうって思ったときが、お互い同じタイミングだったんだと思います。

自分自身のことを大切にしようと思ったら、運命の人に出会えたんですね。

Yさん振り返ると前の結婚で悪かったところは自分も反省して、今の結婚生活に活かして向き合っていこうと思えるので、ある意味全部いい経験になったなと思います。あと親友に「もう1回幸せになろうよ。諦めちゃダメだよ」と言ってもらったのも大きかったので感謝です。

その人を好きになれば条件はあとからついてくる

Yさんも仰っていたように「婚活疲れ」という言葉が世の中に浸透しているぐらい婚活に悩んでいる方がたくさんいらっしゃいます。お2人からアドバイスをいただけないでしょうか。

Yさん自分がいくらいいなと思っても、どうしても叶わないご縁っていうのは誰でもあると思います。断られたら「それはそこまでの縁だった」と割りきって、「次に行こう」という切り替えが大事なんじゃないですかね。
あと1番言いたいのは、条件だけで選ばないこと。例えば、外見が絶対こうじゃなきゃとか、年収が〇〇以上じゃないと、とか。仮にそこがクリアできて結婚できたとしても、本当の意味での幸せにはなれないというか。
やっぱり好きだっていう気持ちがまず1番。その人を愛せるかという気持ちがあって、その次に、いろいろな条件がついてくるものなんじゃないかなと思います。

Hさん私はトントン拍子に行きすぎて、あまり経験がないんですけど、私が唯一持っていた条件が「子どもを望まない方」だったんです。自分の残りのサラリーマン人生を考えると、子どもが成人するまで責任を持てない年齢ですので、子どもを望む方とは付き合えないなと最初から思っていたので、60歳の方とお見合いしたこともありました。

Yさん大概の男性が年下の女性を狙いますよね。Hさんには若い女性と結婚して周りに自慢したいとか、そういう虚栄心がなかったから1ヶ月で成婚できたんだと思います。

Hさんそれはあるかもしれないですね。

今、相談所で活動されている方の中には、年齢を気にされている方もきっといらっしゃると思います。ですが、年齢は気にせず、どんどん積極的に行動されたほうがいいですね。

Yさん本当にそうです。中には、Hさんみたいな素敵な方もいらっしゃるので、やっぱり「諦めない。人生は行動である」っていうのを実践してチャレンジしてほしいです。

最初はお申し込みボタンを押すのもドキドキされていたYさんがおっしゃるんですから、説得力が違いますね。少しの勇気が今こんな大きな幸せに繋がっているんだなと思うと、あの時、勇気出してよかったですよね。

Yさん本当に！多分、お申し込みの時点で好きになっちゃっていたんでしょうね。それで、逆に「断られたらショック」と思って勇気が出なかったんですけど、本当に動いてよかったです。
あと「どうせ私なんて」「きっとダメだろう」と思っても口に出さずに、前向きな言葉を使うように心がけました。結婚生活の中でも「ありがとう」「愛してる」「好き」「今日こんないいことがあったよ」とか、ポジティブなことを言葉に出すことが大事です。

ちゃんと言葉にするって大切なことですよね。

Yさん久しぶりに会った親友に「こないだ会ったときは暗かったけど、今は明るくて幸せオーラが出ているね！」と言われました。自分では全然気がつかなかったんですけど、やっぱり長く私を見てくれている友達は、そういうオーラを感じるんだなと改めて実感しました。

幸せオーラ全開です！改めて、相談所での活動を振り返っていかがですか？

Yさんいい人に出会えて、本当に自分磨きの半年になりました。

Hさんこうやってスピード婚できたのも、自然体でいられる相手だったからだと思うので、気を遣わせないということではなくて、飾らない自分でいられる相手と出会えたら、ずっと仲良くやっていけるんじゃないかなと思います。

（2024年10月19日 静岡県浜松市 佐鳴湖公園で撮影）