初めから「この人と結婚する」と思っていたNさんと対照的に、当初は結婚相手の条件に当てはまっていなかったと語るHさん。Hさんの気持ちはどのように変化していったのか？　二人はどのように距離を縮めたのか？

スピーディーな展開の裏側やプロポーズなど具体的に語っていただきました。

「早く信頼できる相手と出会いたい」

婚活を始めてみようと思ったきっかけはなんでしたか？

Hさん僕は理系の会社なんですけど、男性が多くて出会いがなかったのが一番大きいです。もともと結婚願望はあったので、本当に結婚したいと思っている人との出会いを求めて婚活を始めようと相談所に入会しました。マッチングアプリも並行してやっていたんですけど、価値観が合う人がいなくて、結婚に対しても温度差があったので結婚相談所がいいなと思いました。

Nさん私の場合、実は1度離婚をしていまして、前のお相手が同じ職場の13歳年上で県外在住の方だったんです。職場を対象から外すと、他に出会いもなくて。でも、結婚して子どもを産んで普通の家庭を築きたかったですし、自分の選ぶ相手に自信がなく第３者の視点も欲しいなと思っていました。年齢と婚歴があるのですぐには難しいかなと思ったんですけど、早く信頼できる相手と出会いたいと思い相談所に入会を決めました。

ツヴァイを選んだ理由はなんでしたか？

Nさんやっぱり同じお金と時間をかけるんだったら大手の会社が安心ということと、遊び目的ではなくて、相応の本気の方が入会されるのかなと思って選びました。アプリでは怖いというイメージもあったし、ツヴァイさんの入会時に提出書類などを確認するとしっかりしているなと思ったのも選んだポイントです。

ありがとうございます。活動してみた感想はどうでしたか？

Hさん想像していたよりも、年齢の近い方や、ちょっと年下の方からお申込みをいただいたので、ありがたかったです。ただ、価値観が合う方となかなか出会えなくて、やっぱり恋愛結婚ではないので、なかなか結婚のイメージが沸かず、ずっと続けていると精神的に疲れてしまったこともありました。

条件には当てはまっていないけど「この人だ！」と思って申し込んだ

Nさん私の場合、入会して初めて会った人がHさんだったんです。前の結婚での経験も活かして自分の中での条件はいくつかありました。プロフィールを読んで“この人いいな”と思って自分から申し込みをしても、初婚の方が条件ということでフラれることも多くて。ありがたいことにいくつかお申込み自体はあったんですけど、自分が「この人だ！」と決めた人と会いたいと思って活動していました。

Hさんに申込んだきっかけはなんでしたか？

Nさん次の結婚は絶対失敗したくないと思っていたので、年齢が近くて、価値観や育った環境が似ている方を探していたんです。私もHさんも静岡市出身で、お互い三人兄弟の末っ子なんですけど、プロフィールを読んで親近感を持ちました。Hさんのプロフィールを読むと真面目で、動物好きだから愛情深い方なんだろうな、お姉さんたちの子どもと遊ぶってことは子どもが好きなんだろうな、Hさんが釣った魚を私がさばいて家族で食べたいななんて自然とその人柄や将来の家庭が想像できました。お写真を見ても優しそうで、「私この人と結婚するかも」と思っていたんです。でもHさんの条件が「初婚のみ」だったのでだめかもしれないけど、とりあえず送ってHさんに判断してもらおうと思って申し込んだら、会えることになってすごく嬉しかったです。

条件を「初婚の方のみ」にされていた理由は何かありますか？

Hさん離婚の理由って、人それぞれあると思うんです。それを直接聞くことはできるけど、実際にそれが真実かどうかという点は確かめようがないじゃないですか。それで「初婚の方のみ」という設定にしていたんです。でも、Nさんから申し込んでもらって、プロフィールや経歴、写真をみて「この人はなんで離婚したんだろう」と気になりました。また、離婚の理由を聞いたときに正直に話してくれて、その理由が自分の中で納得できるんだったら、うまくやっていけるのかなと思い直したんです。そして、Nさんは嘘をつかなそうだなと思って、会うことにしました。

なるほど。初めて会ったときのこととお相手の第一印象を教えてください。

Hさんホテルのラウンジで会うことになって、１時間ほど話しました。第一印象は、笑顔がすごく素敵な人だということと、よく喋る方だなと思いました。

Nさん緊張してあんまり覚えてないんですけど、１時間があっという間でした。話してみて、 “私の思った通り、プロフィールどおりの人だ！”と嬉しくて、自然と笑顔がでました。

気になっていた離婚の理由は聞かなかったですか？

Hさんそうですね。気にはなっていたんですけど、担当の方に相談したら、「今回はフィーリングの確認だけにしておいたほうが無難だと思います」と言われて、そのときは聞きませんでした。

Nさんそのあと、お互いの連絡先を交換して不思議とずっとLINEをしていました。お互いの趣味とか仕事のこと、こうされると嫌とか、好きなものは何かとか家族のこととか、育った環境が似ているからなのか話がつきなかったです。

Hさん一日にかなりの頻度でLINEのやり取りをしていたので、距離が縮まって、壁がなくなりました。そして１週間後ランチに行って、気になっていた離婚の理由を聞きました。実は、僕も１度婚約破棄をした経験があって、そういったお互いの過去を深く話しました。７時間ぐらい一緒にいたんですけど、特に気疲れしなかったので、ウマが合うんだろうなと思いました。

「Nちゃんに出会うためにこれまで婚活をしてきたんだと思う」

Nさん他にも結婚したら仕事をどうするかとか、どこに住んで、子どもは何人欲しいかとか、かなり具体的な話をしたんです。離婚した理由も、自分から話さないとと思ってはいたんですがタイミングが難しかったので、ストレートに聞いてくれてこちらは楽でした。お互いすべてをオープンに話したので、その時点で私は「この人と結婚する」と思ったし、意気投合しすぎて、その日初めて手を繋ぎました。

それは相当意気投合されたんですね。告白はどういったシチュエーションだったんですか？

Hさん初めてのデートのあと、Nさんがコロナになって1週間ぐらい会えなかったんです。その間、LINEのやり取りはしていましたけど、お互い「早く会いたいね」と待ち遠しい時間を過ごして、やっと会えるとなった日、駐車場の車の中で「結婚を前提にお付き合いしてください」と告白しました。

Nさん“はい”って言ったら、“Nちゃんに出会うために俺は長い婚活を頑張ってきたんだ！”って嬉しいことを言ってくれました。

Hさん言ったらしいです。

覚えてないんですか？

Hさん多分ナチュラルに出ました。シチュエーションは覚えてるんですけど、それぐらい自然とそう思ったんだと思います。何か印象的な出来事があったわけではないんですけど、LINEのやり取りの中で、それまでお付き合いした方々には感じたことがなかった「この人と結婚するかも」というのを彼女に感じていたんです。

彼女の誕生日にサプライズでプロポーズ

会えない期間も相当距離が縮まっていたんですね。プロポーズはどういうシチュエーションだったんですか？

Hさんプロポーズは高校の同級生に相談して、彼女の誕生日が近かったので、それに合わせてプロポーズをしようと決めました。葵タワーというビルの26階にチャペル付きのレストランがあって、そこにプロポーズプランというコースがあるんです。食事の前にプロポーズするんですけど、ついたら「ちょっとトイレに行ってくる」とその場を離れて、裏にあるチャペルに行って。それでスタッフさんが「お連れ様がおよびです」と彼女を連れてきてくれて、そこでバラの花束を渡して「誕生日おめでとう」ということと、懐から指輪を出して「結婚してください」とプロポーズをしました。

Nさんトイレからなかなか帰ってこないので、倒れたんじゃないかと思って心配してたら、まさかのサプライズで、びっくりしすぎて涙が出ました。でも、その後食事をしてHさんは緊張から解放されたのか、お酒が弱いのに２杯も飲んで酔ってしまって全然話さなくなりました。

すごくしっかりしたプロポーズですね！　こんな家庭を築いていきたいという理想を教えてください。

Hさん僕自身、「今の家に生まれてよかった」としみじみ思っているんです。二人の姉は嫁いで子供もいるんですけど、今でも家族合同で毎年家族旅行に出かけるほど、仲がよくて。その話をすると、同期や友達に驚かれるんですけど、将来子供が生まれたら「うちに生まれてよかった」と思ってくれるような家庭を築いていきたいです。

NさんHさんのご家族は仲がよくて本当に良い方々で、家族ぐるみで旅行へ行きたいですし、自分もそのような家庭に嫁げることは幸せだなって思います。そういった点もHさんを選んで良かったなって思えるところの１つです。
私は趣味が料理やパン・お菓子作りなので、子どもと一緒に料理をしたり、家族で食卓を囲んでいろんな話をして、笑ったり冗談言い合ったりできるような、会話がある家庭が理想です。誕生日にはケーキを作ってお祝いしたり、お父さんが釣ってきた魚を調理して美味しいねと言って食べたり、節分には家族で恵方巻きを作って吉方位に向かって本気で無言で食べたり…一見当たり前に思えるような普通の出来事を幸せだと思えるような、そんな家庭を築きたいです。

結婚の可能性を広げるのは自分次第

お話を伺っていてもお二人仲がよくてすごく素敵です。最後に、これから結婚相談所で活動する方へメッセージをお願いいたします。

Nさん最初は結婚相談所で「本当に理想の人と結婚できるの？」「本当に好きだと思える人と出会えて恋愛できるの？」と思っていたんです。今は「両方ともできるよ」って自信をもって言えます。特に私は婚歴があるということで長期戦になるだろうなと思ったけど、とんとん拍子に事が進み、周りの環境も自然と整い無事結婚できたので、今どうしようか悩んでいる方も諦めずにチャレンジしてみてほしいなと思います。

Hさん僕も、最初は結婚相談所って敷居が高いイメージがあったんですけど、実際入ってみると思っていたような堅苦しい場所ではありませんでした。失礼な言い方かもしれませんが、アプリほど手軽ではないけど、いろんな多くの方と出会えるチャンスはとても貴重だと思います。迷っている方は、まずは登録して色んな人と会ってみるといいと思います。あと、僕は当初お相手の条件を「初婚の方のみ」にしていましたけど、そうではなかったNさんと出会って、こうして結婚に至っているので、対象の方を拘らずに、可能性は自分自身で広げていったほうがいいのかなと思います。

（2023年3月5日取材　静岡県静岡市駿府城公園で撮影）