
SNSで“推し”を追いかけているうちに、気づいたらその人が日常の一部になっていて、朝起きたときや寝る前につい思い浮かべてしまう。
でも、それが恋なのか、それとも“ただの推し”なのか、自分でもうまく整理できない。
そんな気持ちの方へ。
この記事では、ツヴァイ編集部Jが「推し」と「好き」の違いを心理学で解説します。
推しと好きを見極める10の質問診断や、理想の“推し的恋愛”を現実に変えるステップまでご紹介します。
推しにときめく気持ちも、好きとして誰かを想う気持ちも、どちらもあなたの心が動いている証拠。
その違いを知ることで、あなたらしい恋の形がきっと見えてくるはずです。
「応援してるだけのはずなのに、なんでこんなに気になるんだろう」
「その人が他の子と話してるだけで、なんだか胸がざわつく」
そのような瞬間、ありませんか?
実は心理学・若者研究の中でも、「推し」と「好き」の違いが分析されています。
2022年に明星大学の研究では、20代の若者を対象に「推し」がいることによる楽しさ・幸福感・ストレス対処法の違いを分析しています。
それによると、推しがいる若者の約73%が推し活動によって気持ちの変化(楽しさ・幸福感)を感じているという結果が出ています。
引用元:明星大学 若者における「推し」の意義と心理的効果
つまり、「推し」を持つこと自体が、感情的な影響力を持っているのです。
この研究を踏まえて、ここでは、「推し」と「好き」心理学的に何が違うのか、もう少し深掘りしてみましょう。
ここでは、その2つの気持ちの違いを、心理学の視点からひもといていきます。
推しに感じる「あの人、かっこいい」「この人みたいになりたい」「投稿見るだけで元気が出る」という感覚。
これは、心理学でいう理想化(idealization)の一つの形です。
人は誰かに自分の理想を重ねることで、「自分も頑張ろう」「あんなふうに輝きたい」というエネルギーをもらう生き物です。
たとえば、配信を頑張る姿に刺激を受けたり、コメントを読まれて「ちゃんと見てもらえた」と感じたり。
それは恋というよりも、相手を通して自分の理想を確かめている感情です。
また、2022年の明星大学の研究(森山咲希・吉岡聖美)によると、SNSの普及によって「高頻度・中距離のコミュニケーション」を通じ、推しとの間に「並走ストーリー」を感じられる関係が若者の支持を集めていると指摘されています。
引用元:明星大学 若者における「推し」の意義と心理的効果
つまり、“繋がれそうで繋がれない距離”をリアルに感じられる今の時代。
推しは単なる憧れではなく、「理想と現実のちょうど中間」に存在しているのです。
理想を保てる距離だからこそ、安心して応援できる。
でも、ときどき現実の恋との違いに戸惑ったり、物足りなさを感じることもある。
その揺れこそが、“推し”という関係の特別さなのかもしれません。
一方で「好き」という気持ちは、もっと現実の関わりに近い感情です。
心理学ではこれは愛着(attachment)と呼ばれ、「相手と関わりたい」「理解されたい」「支え合いたい」という双方向のつながりを求める心理です。
たとえば、SNSのやりとりを通じて「もっと話したい」「もし会えたらどうなるだろう」と考え始めるとき、あなたの中では理想を見上げる推しから関係を築く好きへと、気持ちの軸が少しずつ動き始めています。
「推し」は自分の理想を映す鏡であり、「好き」は現実の誰かと向き合おうとする感情。
似ているようで、この小さな違いが、あなたの心に生まれる“距離の温度差”をつくっています。
このように、心理学的には推しと好きはどちらも人の成長を支えるポジティブな感情ですが、理想と現実をどう扱うかによって、心の動き方が少し変わります。
「推しなのに、なんでこんなに苦しいんだろう」
「好きって言い切るほどでもないのに、気づいたらその人のことばかり考えてる」
そんな感情の行き場を失って、苦しくなったことはありませんか?
推しと好きは似ているようでいて、混ざると心が少し不安定になります。
ここでは、その3つのパターンを確認していきましょう。
推しを見ていると、「こういう人が理想だな」と思う瞬間がたくさんあります。
優しくて、努力家で、常に前向き。
その姿を追いかけるうちに、無意識のうちに「現実の相手」にも同じレベルを求めてしまうことがあります。
けれど、誰もが“推し”のように完璧ではありません。
リアルな恋愛では、相手の弱さやズレも含めて向き合うことが必要です。
それなのに、心が“理想の映像”に慣れてしまうと、ちょっとした違和感でも「違うかも」と感じてしまう。
恋が始まる前に、心のハードルだけが高くなってしまうのです。
推し活で感じる“ドキドキ”や“多幸感”は、脳の報酬系が働くほど強いもの。
だからこそ、現実の恋愛が少し地味に感じてしまうことがあります。
リアルな恋は、思うようにいかないことも多いはず。
たとえば、既読がつかない、思った反応が相手からなかったり、すれ違って喧嘩するたびに心が揺さぶられる…。
一方で推し活は、自分のペースで楽しめるし、裏切られることも少ないので、比べるつもりはなくても「現実の恋愛より推しの方が心地いい」と感じてしまう瞬間があるんです。
恋は、不安も込みで感じる“生の温度”ですが、推し活のほうが「感情をコントロールしやすい安全な世界」だからなんですよね。
推しに恋人ができた、知らない人と仲良くしている、ファンに囲まれている——
そんな情報を見た瞬間、胸がぎゅっと締めつけられるような気持ちになったことはありませんか?
「推しなんだから嫉妬するのおかしいよね」と頭ではわかっていても、心はそう簡単に割り切れない。
この気持ちの正体は、あなたの中で“理想化”と“愛着”の両方が動いているからです。
“推し”という距離を守りたい自分と、“好き”としてもっと近づきたい自分。
その二つが同時に存在しているから、気持ちがぐらぐらしてしまうのです。
私自身も、佐藤健さんを推してもう14年になります。
きっかけは握手会でした。当時受験生だった私は、受験前日だというのに「どうしても会いたい」と親に懇願して会場へ。
「いつも応援してます!〇〇って呼んでください!」と頭の中で何度もシミュレーションしていたのに、いざ本人を前にした瞬間、緊張で真顔のまま固まってしまいました。
誘導員に軽く肩を押されながら列を離れたとき、「ああ、何も伝えられなかったな…。」と落ち込んで後ろを振り返ると、次のファンが目の前にいるのにもかかわらず、彼はこちらを見て口パクで「ありがとうね」と微笑んでくれたんです。
その一瞬で、完全に心を掴まれました。
それ以来ずっとファンで、作品ごとに好きな気持ちは更新されていきました。
ただ、「恋はつづくよどこまでも」や「100万回言えばよかった」で共演女優さんとの熱愛疑惑が出るたびに、「!?」と心がざわつくのを止められません。
リアルの恋とは違うとわかっていても、やっぱり少し嫉妬のような感情が出てしまう。
幸い結婚していないとはいえ、これは「推し」なのに嫉妬して苦しくなる反応だと思います。
あなたの中にある「推し」と「好き」どちらも、誰かを大切に思う気持ちには変わりありません。
けれど、その想いがどちらに近いのか、自分でもわからなくなる瞬間ってありますよね。
ここでは、そんなモヤモヤを少し整理できる10の質問診断をご用意しました。
SNS越しのときめきなのか、現実の恋に近いのか、質問に答えながら、いまの自分の心の位置を確かめてみてくださいね。
Q1. その人のSNS投稿をチェックする理由は?
A:近況や活動を応援したいから
B:自分へのリアクションがあるか気になるから
Q2. コメントやDMを返してもらえたとき、どんな気持ち?
A:「見てもらえた!」と嬉しくなる(推し活のご褒美)
B:「覚えててくれたのかな」と特別感を意識してしまう
Q3. その人が他の人と仲良くしている投稿を見たら?
A:人気があるのも納得、すごいなって思う
B:なんだかモヤっとしてしまう、自分も見てほしい
Q4. その人の配信や投稿を見ているときの感情は?
A:元気が出る・癒される
B:会いたくなる・距離を縮めたくなる
Q5. その人の活動に課金(グッズ・投げ銭など)するとしたら?
A:応援の気持ちを形にしたいから
B:少しでも覚えてもらいたい・反応してほしいから
Q6. その人が恋人の存在を明かしたら?
A:素直に「幸せになってほしい」と思う
B:一瞬ショックを受ける、自分の気持ちに戸惑う
Q7. その人とリアルで会える機会があったら?
A:緊張するけど会えたら嬉しい、応援の言葉を伝えたい
B:少しでも印象に残りたい、自分を覚えてもらいたい
Q8. その人の欠点や裏の顔を知ったら?
A:人間らしい部分も含めて応援したい
B:裏切られたような気持ちになり、気持ちが揺れる
Q9. その人を思い出すタイミングは?
A:元気がないとき・頑張りたいとき
B:恋人のことを考えるように、ふとした瞬間に
Q10. あなたにとってその人は?
A:憧れの存在・心のエネルギー源
B:気づけば恋してる“特別な人”
診断おつかれさまでした。なんとなく答えていったはずなのに、「あ、これ自分っぽいな」と感じた項目もあったのではないでしょうか?
Aが多かった人も、Bが多かった人も、どちらが正しいということはありません。
それでは、あなたの回答にいちばん近いタイプを見ていきましょう。
あなたの気持ちは“恋愛”というより憧れ+応援。
相手の活躍を見るだけで自分も頑張れる、まさにポジティブな「推し活」タイプです。
ただ、距離が近くなると感情が変わる可能性もあるので、「好き」と「尊敬」が交差する瞬間を大切にして。
あなたの気持ちは“ファン”というより“恋”。
相手との関係性や距離に敏感で、「自分だけを見てほしい」という気持ちも芽生えやすいです。
もし相手が現実的に近い存在なら、恋として進展させるチャンスも。
ただし、SNS上の距離感に翻弄されないよう、自分の心のペースも大切に。
応援したいのに、気づけば心がときめいている。
そんな曖昧な感情の中にいるあなた。
どちらが“正解”ということはありません。
推し的恋愛という新しい形を楽しむのもアリ。
相手に依存しすぎず、自分の生活を主軸に置けば、恋も推し活もあなたらしく輝かせられます。
SNS越しの推しにときめく気持ちは、恋の始まりととてもよく似ています。
その“ときめきの感覚”を、現実の出会いにも少しだけ取り入れてみませんか?
ここでは、「理想を諦めずに、ちゃんと現実の恋を始める」ための3つのステップをご紹介します。
推しの顔立ちや雰囲気、話し方、ちょっとした仕草、考え方。
あなたが惹かれるポイントには、必ず自分の「理想の恋人像」が隠れています。
「推しに似てる人を探すなんて浅い」そう思う人もいるかもしれません。
でも、恋の入り口は、理屈よりも“感覚”が先に来るものです。
たとえば、職場・友人の紹介・趣味の場などで「なんかあの人、雰囲気が推しに似てるかも」と思ったら、それは現実での出会いのサイン。
私自身も以前は「推しに勝る人なんていない」と思い込み、現実での出会いはどれも長続きせず、交際3ヶ月で終わる恋ばかりでした。
そんなある雨の日、偶然の出来事がありました。
車の中で雨宿りをしていると、二人組の男性が窓をノックして声をかけてきたんです。
少し驚きながら、「本当に興味があるなら、私が働いてるお店に食べに来たら連絡先教えます」と軽くかわしてその場を離れました。
数日後、晴れた日にその男性が違う友達を連れて本当に飲食店に現れて、「ね?本当に会いに来たでしょ?」とカウンターにきて微笑んだのです。
彼は身長180cmほどで、顔立ちはなんと佐藤健さんにそっくり。
その瞬間、胸の奥がきゅっと高鳴ったのを覚えています。
その後、彼の内面の優しさや人想いなところを知り「見た目から始まった恋だけど、こんなにも心から大切に思えるんだ」と気づきました。
推しに似てる人をきっかけに恋が始まるのは、不自然でも浅くもありません。
理想を追いかけながら、ちゃんと現実にも心を動かせる。
その感覚こそ、いまの時代の“推し的恋愛”の第一歩だと思います。
趣味イベントなら、共通の「好き」から始まるので、自分の世界観を分かち合えるのが魅力ですよね。
たとえば、ライブ・展示会・カフェ巡り・アート・映画イベントなど、同じ空間で同じ“好き”を感じている人とは、最初から価値観のベースが近いことで、話が合いやすいのです。
恋愛の入口を「出会い」ではなく「共有」から始めると、相手との距離も自然に近づいていきます。
あなたの中にある推しへの熱量を、今度は“共有できる相手”との時間に使ってみるのもいいかもしれません。
どんなに外見や趣味が合っても、長く続く関係には価値観の相性も欠かせないはず。
“推し的恋愛”の理想は、一方的に憧れる関係ではなく、お互いを尊重しながら同じ方向を見られる関係。そんな出会いを探したいときにおすすめなのが、結婚相談所ツヴァイです。
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推しと好きの違いが分かったら、次の一歩を。
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「推し」は、あなたの中の“理想”を輝かせてくれる存在。
「好き」は、現実の誰かと“関係を育てていく”感情。
どちらも、人を想う気持ちに変わりはありません。
推しのように憧れる気持ちも、誰かと向き合いたいと思う恋も、どちらもあなたを前に進ませてくれる大切なエネルギーです。
理想を追いかけてもいいし、現実の誰かにときめいてもいい。
どっちを選んでも、ちゃんとあなたの人生をあたためてくれるはずです。
だから、推しでも好きでも構いません。”誰かを想える”その気持ちを持ってること自体が、あなたの魅力なのです。
ZWEI編集部
※2018年3月〜2019年2月の1年間に交際・婚約・結婚を理由に退会届を当社に提出されたお客さま(会員同士・会員外)