恋活、婚活で疲れた時に、読んで元気になるサプリ

【Chapter1 失恋の癒し方】第3話 元彼を忘れて、次の恋に進むために

【Chapter1 失恋の癒し方】第3話 元彼を忘れて、次の恋に進むために

恋活サプリWEB小説「幸せになれる恋の近道」

 

「素敵な男性と出会って、幸せになりたい」

「恋愛で遠回りをしないためのヒントが欲しい」

そんな女性の気持ちにやさしく寄り添い、

新しい恋に踏み出すパワーをくれる恋活WEB小説を作家の内藤みかさんが綴ります。

 

Chapter1は「失恋の癒し方」。

 

第1話、第2話は、記事下のリンクへ。

 

《Chapter1-第2話までのあらすじ》

結婚まで考えていた彼氏が職場の同僚と浮気をした。

恋人との別れに深く傷ついたヒロインが辿り着いたのは『恋の近道』というカフェ。

ここで、優しいママのような雰囲気のカフェオーナー安田みちるに出会った。

「私、できるだけ早く結婚したいんです!」と言うヒロインに対して、みちるは「結婚相手を見つける前に、することがあるわね」と言った。その言葉の意味は……

 

■今の気持ちのまま、婚活してもうまくいかない?

 

「結婚相手を見つける前に、することがあるって……、どういうことですか!?」

私は少しムッとして、みちるさんを見た。

せっかく、少しだけ前向きになれたのに。

誰かと結婚しようと考え始めたのに。

ここは恋の近道ができるカフェなのだから、名案ね、と褒めてくれても、いいはずなのに。

 

「今のあなたの気持ちのまま、婚活をしても、相手は見つからないと思うの」

みちるさんは笑顔のまま、結構厳しいことを言ってくる。

「どうしてですか」

「そうね、例えばあなたが婚活パーティーに出て、素敵な男性と知り合ったとする。そうしたらすぐ結婚したいと思うかしら」

「思うと思います。だって結婚したいし」

「どうかしらね」

 

みちるさんは私の目をのぞき込んできた。

「何をするにも、別れた彼のことを思い出して、比べてしまうんじゃない?」

「……」

そんなことしません、とは言えなかった。

確かに、そうしてしまいそうだったから。

でも、そんなこと、誰だってすると思う。

 

 

■裏切られたのに、まだ彼のことが恋しい

 

「前の恋を忘れていない状態で新しい男性と出会ってもね、どうしてもこう考えてしまうの。

“前の人のほうがよかったな””前の人のことが私、やっぱり好きなんだな”って」

「……」

 

これもまた言い返せなかった。

本当にそう考えてしまいそうだったから。

あんなにひどく裏切られたのに、彼のことが、まだ恋しい。

女とは別れたからやり直してくれ、と連絡してきたら、きっと許してしまうと思う。

 

だけど、きっとそんなことは、起きないだろう。

彼は、明日会社にも報告すると言っていたし。

きっとすぐにでも会社中に彼の結婚が知れ渡ることになる。

そしたら私は、どんな顔をしてそれを聞けばいいのだろう。

考えただけで憂鬱で、出社なんてしたくなかった。

 

「彼のことを、思い出してるでしょう」

みちるさんは、いちいち鋭かった。

「顔が曇ったから、すぐわかるわ」

彼女の言うことは、よくわかる。

私は、元彼のことをリセットしなくてはならないのだろう。

 

 

■心の中にある「恋愛の部屋」

 

「女性の心の中には、恋愛のお部屋があると私は思ってるの」

みちるさんは柔らかい声で続けた。

「今のあなたのその部屋の中には、前の彼がいるわ。誰かが中にいたら、新しい男性は入ってきづらいわよね?」

「はい」

私はうなずいた。

 

「彼がお部屋から出て行けば、あなたの恋愛部屋は空室になるわ。そうしたら新しい男性を招き入れやすくなるわよね?」

「……どうしたら忘れられますか?」

私はみちるさんを見た。

 

一刻も早く、こんなつらい恋を、忘れたい。

でも忘れる方法がわからないから、くよくよ考えて泣いてしまう。

「時が忘れさせてくれるなんて言葉もあるけれど、それまで待てないわよね」

「待てません」

このままだと、これから、クリスマスやバレンタインや誕生日などの恋のイベントが来るたびに、彼を思い出してはせつなくなるに違いない。

そんなのは、つらすぎる。

 

「いい方法があるわよ」

みちるさんは微笑んだ。

「終わった恋を忘れる近道が、あるわ」

「教えてください」

 

彼女が言うことがわかってきた。

私は次の恋に行く前に、前の恋を忘れなくてはならないんだ。

 

 

【Chapter1-第4話】に続く

 

連載 幸せになれる恋の近道

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    ライタープロフィール

    内藤みか

    ないとう みか

    作家/脚本家/イケメン評論家。山梨県出身。
    『イケメンと恋ができる38のルール』(ベストセラーズ)、『年下オトコ×年上オンナ』(ゴマブックス)など著書80冊以上。
    ラジオドラマ脚本『婚活バスは、ふるさとへ』(YBS)で文化庁芸術祭優秀賞&日本民間放送連盟賞優秀賞。
    舞台脚本『男おいらん』はマンガ化や小説化も。イケメン電子写真集『Japanese Hot Guys』ではカメラも。
    「内藤みかのイケメンブログ」

    http://ameblo.jp/micanaitoh/

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